沢山の良い言葉に触れることで、良いセルフイメージをもち、仕事でもプライベートでも良い結果が出せるようになります。
これを心理学では「自己効力感」と言います。
今回は昨年の「海賊と呼ばれた男」で有名になった出光興産創業者である出光佐三の名言をご紹介していきます。
「人間尊重」を大切にした出光佐三から、人を動かすアツい本質を見ていきましょう。
★家族のような愛情をもって
家族主義が 本当に人間を育てる道だ
ということを 実地に教わった。
出光佐三は自身の高校の校長である水島銕也先生に大きな影響を受けたと言われています。
水島先生は「家族主義」というものを唱え、身をもって出光佐三に教えたようです。
出光佐三はこの経験から「大家族主義」というのを経営の基盤としたと言われています。
また、この大家族主義についてこんなことを言っています。
新しい店員が入ってきたときには、自分の子供が生まれ 弟ができた心持ちであった。
社員を自分の子供や弟のように厳しくも、温かい、決して見放さない、そんな出光佐三の想いがあふれている名言です。
現在ではこのような「家族主義」という言葉はあまり聞きませんが、今の仕事場でもこの家族主義を上手く活用することはできると思います。
家族と同僚その違いはなんでしょう。それは「愛情」これに尽きるのではないでしょうか。
例えば、自分に後輩ができた時に、自分の弟のように思ってみてはいかがですか。
間違っていることをしたら怒る、結果を出したら褒める、頑張っているところを見守る、何かあったら責任をとる、当たり前のことかもしれません。
しかし、そこに「家族のような愛情」が加わるだけで、相手に気持ちは伝わります。
大学駅伝で3連覇を果たした青山学院大学の原監督は、学生寮の部屋割りを先輩後輩と必ず2人のペアにすることで、先輩が後輩の面倒をみて、学生主体で部を運営していくという風土を作っているようです。
勿論、家族だからこそ、なんでも許してしまうではいけません。
しかし、この後輩を立派に育てるんだそんな愛情を持って接することが出来れば、たとえ厳しいことを言っても相手には伝わっているでしょう。
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★楽している人に、人はついてこない
大事なことをなしとげるためには
小さなことから 始めなければならぬ
出光佐三は高校卒業後、小さな個人商店で働き始めました。
同じ同級生は、大手銀行や商社で働く中、あえて個人商店で汗水流して働くという困難な道を選んだのは、仕事の困難に耐えられないなら、この先どんなことをやっても挫折してしまうと考えたからでした。
出光佐三はこうやって自分が汗を流して、困難を経験したからこそ、率先して動き、社員にもそれを求める経営者になったのでしょう。
下で働く人間は、思った以上に上に立つ人の姿を見ています。
「先輩が適当にやっているから自分も」なんて、手を抜いている人もいると思います。
自分が尊敬する人を思い浮かべてみて下さい。
尊敬する人に、楽をしている人なんていないと思います。
だからこそ、自分の仕事をしている姿、向き合っている姿を後輩に見せることができれば、自然と人はついてくるようになるでしょう。
「後輩が言うことを聞いてくれない」と悩んでいる人は、自分の行動を一度見直してみる必要があるかもしれません。
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★苦労した数だけ強くなる
会社がいよいよだめになりゃ、その時はぼくはみんなと一緒に乞食するまでだ
第一二次世界大戦後、出光興産は経営の危機にありました。
二百数十万円の借金と約一千名の社員を抱える中での経営再建は、人員整理か倒産しかないと思われました。
しかし、出光佐三は社員の解雇はしないという方針を一切崩さず、石油とは関係ないラジオ事業などで何とか事業を再建していったのでした。
この言葉は一見責任がなさそうに見えるのですが、社員のためをそこまで考えているというところに出光佐三の凄さが見えます。
出光佐三の凄いところは「会社は自分のもの」ではなく「会社は従業員のもの」という考えを持っていたということでしょう。
大家族主義や人間尊重と言われたように、自分が引き受けた社員(家族)については、最後まで責任をもって面倒を見る、そういう気持ちがあったのでしょう。
社員のための会社は、社員の会社に対する信頼が高まり、いい仕事にもつながるります。
経営者としての本質をしっかり心得ていますね。
私たちは経営者ではありませんが、もし部下が失敗をしても最終的には上司の責任ということを、しっかり理解して働いていきたいですね。
出光佐三はリーダーとして人を動かす際の「アツい気持ち」を示してくれる経営者として、今でも私達に沢山の学びを与えてくれています。
『海賊と呼ばれた男』と共に、参考にしてください。
(参考)
「出光佐三 人を動かす100の言葉」2016年(プレジデント社)
人生が変わる1分間の深イイ話
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