沢山の仕事に追われていると、それだけで「頑張っている」「優秀だ」なんて思われることがあります。
皆さんは人からの期待に応えるために、頼まれたことを全部引き受けてしまうなんてことはありませんか?
商業デザイン界の巨匠ディタ―・ラムスは自らのデザインに対する考え方をこう言っています。
より少なく、しかしより良く
エッセンシャル思考とは、この「より少なく、しかしより良く」を追求する考え方です。
その中でも大切な3つのポイントがあります。
①見極める
②捨てる
③しくみ化する
今回は①見極めるについて詳しく説明していきます。
皆さんもエッセンシャル思考でシンプルに生きましょう。
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★忙しい時こそハマってしまう罠
皆さんは忙しい時、こんな気分になっていませんか?
わかりました!すぐやります。(すぐやらなきゃな) 終わった~!
デキ男くん、今日部署で飲み会をやろうと思うんだけど、幹事頼んでいいかな?
任せてください!
デキ男さん、この資料よくわからないんですけど、教えてもらえませんか?
あと、ちょっと待ってくれ、すぐ行くから!
(こころの声)今日も仕事頑張ったなー!あれ、今日やった仕事って必要な仕事だったかな?まー、もう眠いしどっちでもいいか。
忙しい時は、仕事に追われ、その仕事が本当に必要なことかどうかも考える暇もなく、ただ迫ってくる仕事をこなしているだけになってしまいます。
とにかく、目の前に来た出来事に対応するだけになってしまい、結果自分のスキルは何かさえ分からなくなってしまいます。
また、今の自分の仕事について、時間の使い方について、考えたいとは思いながらも、目の前にある仕事に飛びついて、考える時間なんて確保できないという状況に陥ります。
実は、エッセンシャル思考の考え方でいくと、仕事が忙しくなればなるほど、考える時間を確保することがとても大切になってきます。
なぜなら、膨大な仕事量の中で、たった少しの本当に重要なことを見つけるために時間が必要だからです。
例えば、マイクロソフトのビルゲイツは、どんなに忙しい中でも年に数回は「丸々1週間」を「考える週」として確保しているようです。
この1週間は、ひとりきりで大量の本や記事を読み、最新の技術について学び、これからのことを考える時間として充てているのです。
寝る時間を確保するので精一杯、考えている時間があったら休みたい、そんな気持ちもわかりますが、少しの時間でも、集中して、じっくり考える時間を作ることで、仕事の質が大幅に改善されていくでしょう。
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★エッセンシャル思考を使った見極め方
時間を確保して、しっかり考えることが大切だということがわかりましたが、その際にどうやって見極めればいいのか、を考えていきましょう。
①見極めるための集中できる環境を作る
まずは、見極めるための環境づくりから始めましょう。
この時間は、習慣的に作ることが大切です。
例えば、毎週金曜日の9時~13時は、外部の情報をシャットアウトして考える時間を作る、などです。
そんな長い時間は難しい、というようであれば1日5分でもOKです。
出社してから5分間は、本を読む、こんなことだっていいです。
1日の中に「余裕」を作ることで、思ってもみないアイディアや、自分が本当にやりたいことが見えてきます。
②90点ルールで大切なことだけ選ぶ
沢山の仕事に追われている中で、その仕事を見極めるための基準がこの「90点ルール」です。
この仕事を私は「絶対にやりたい!」か「やりたくない」かに分類するのです。
そして90点より下だったらやらないという選択を取ります。
仕事の中には「なんとなくやりたい」ということが沢山あります。
それに振り回されるより、「絶対にやりたい」ことを追求するほうが、良いものが出来上がり、自分の強みも増していきます。
「忙しいから仕事を早くさばかないと」ではなく「忙しいからこそ仕事をしない」
しっかりと考える時間を持ち、「絶対やりたい」ことに耳を傾けると、本質を得た仕事ができる可能性が高まります。
是非、実践してみて下さい。
(参考)
グレッグ・マキューン「エッセンシャル思考」2017年(株式会社かんき出版)
デキ男くん、この資料今日の夕方までだからよろしくね!