沢山の良い言葉に触れることで、良いセルフイメージをもち、仕事でもプライベートでも良い結果が出せるようになります。
これを心理学では「自己効力感」と言います。
今回はスタジオジブリ作品の中でも大ヒット作「千と千尋の神隠し」名言から、中途半端な自分から脱却したい時に触れたい名言をご紹介します。
★ネガティブな言葉で足元をすくわれる
嫌だとか、帰りたいとか言わせるように仕向けてくるけど、働きたいとだけ言うんだ。
つらくても、耐えて機会を待つんだよ
お父さんとお母さんが豚になってしまい、困っている千尋にハクは「両親を助けるためには働かなくてはならない」と言って、千尋のサポートをしていきます。
宮崎駿監督は、『ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し』の中で、「言葉の大切さ」についてこう述べています。
言葉は力である。
千尋の迷い込んだ世界では、言葉を発することはとり返しのつかない重さを持っている。
湯婆婆が支配する湯屋では、「いやだ」「帰りたい」と一言でも口にしたら、魔女はたちまち千尋を放り出し、彼女はどこにも行くあてのないままさまよい消滅するか、ニワトリにされて喰われるまで卵を生み続けるかの道しか無くなる。
しかし、考えてみましょう。
映画中の世界だけでなく、現実世界でも言葉の持つ力というのはとても大きいですよね。
例えば、仕事に対して「嫌だ」「もう諦める」そんな言葉を使ってしまったら、心の中はマイナスの感情に支配されてしまい、そこからプラスに這い上がるのにはとても大きな力を要します。
また、相手に与える影響というのも、とても大きいのが言葉なのだと思います。
例えば、部下に仕事を任せるとしましょう。
A君は「やりたいです」、B君は「頑張ってみます」、C君は「はーい、わかりました」という返事だとします。
自分が上司だったら、どの部下を応援したくなりますか?
言葉の力だけならば、A君を応援したくなってしまうのではないでしょうか。
このように、人に影響を与える言葉だからこそ、軽々しく使ってはいけない、そんなことがわかりますね。
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★やったことには責任をもつ
あんたも気まぐれに手ぇ出して、人の仕事を取っちゃならねぇ
仕事をするために釜爺いるボイラー室に行った千尋は、仕事をしているススの仕事を手伝ってしまいます。
それを見たススたちが、千尋に手伝ってもらえると、わざと仕事の手を抜き始めてしまったのです。
そんな姿を見て、釜爺が言った一言です。
これは、仕事ではよく見られるシーンではないでしょうか。
例えば、取引先が困っているので、お手伝いをしました。
しかし、その仕事は毎回はできない仕事であり、やる日とやらない日が出てきてしまいます。
取引先は「それやってくれるんでしょ」と思っているから、やらない日があると「なんで今日はやってくれないの」とクレームに繋がり、信頼されなくなってしまうなどです。
「あ、この人やってくれるんだ」ということは、その場限りではあなたの「良い人アピール」ができるかもしれません。
しかし、自分が関わることが出来ない仕事なら、無意味に首を突っ込んではいけない、そんな学びになります。
そして釜爺はこうも言っています。
手ぇ出すならしまいまでやれ!
そうなんですよね。
最後まで、関わっていく覚悟があるならば、責任もって最後まで関わっていきましょう。
自分の境遇と当てはめると、思い当たる節がある人もいるのではないでしょうか?
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★自分の原点を忘れてはいけない
湯婆婆は相手の名を奪って支配するんだ。
いつもは千でいて、本当の名前はしっかり隠しておくんだよ
名を奪われると、帰り道が分からなくなるんだよ。
私はどうしても思い出せないんだ。
無事に働くことが叶った千尋。
しかし、不安いっぱいの夜、ハクが両親に会わせてくれます。
千と千尋の神隠しでは「名前」というキーワードが沢山出てきます。
例えば、湯婆婆の姉銭婆は千尋にこんなことを言います。
ちひろ。
いい名だね。
自分の名前を大事にね
では、名前を奪われると帰り道がわからなくなる、とはどういうことでしょうか。
ここでは名前=自分の原点として解釈してみます。
私たちが、忙しく働いている中で自分の原点を失ってしまうときは沢山あると思います。
「なぜこの仕事についたのか」「なぜこの人と付き合ったのか」「なぜ今頑張っているのか」など沢山の「なぜ」に基づいて生きているはずなのに、段々その「なぜ」を忘れてしまっていることが多いのではないでしょうか。
現に千尋も初日にして、自分の名前「千尋」を忘れ、湯婆婆につけられた「千」になりきっていました。
どんなに忙しくても、辛くても、この名前=原点さえ忘れなければ、どんな場所に行ったって帰ってこれる、そんなことがわかりますね。
(参考)
『ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し』(文春ジブリ文庫)
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