沢山の仕事に追われていると、それだけで「頑張っている」「優秀だ」なんて思われることがあります。
皆さんは人からの期待に応えるために、頼まれたことを全部引き受けてしまうなんてことはありませんか?
商業デザイン界の巨匠ディタ―・ラムスは自らのデザインに対する考え方をこう言っています。
より少なく、しかしより良く
エッセンシャル思考とは、この「より少なく、しかしより良く」を追求する考え方です。
その中でも大切な3つのポイントがあります。
①見極める
②捨てる
③しくみ化する
今回は②捨てるについて詳しく説明していきます。
皆さんもエッセンシャル思考でシンプルに生きましょう。
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★実は迷惑!断れない人の陥るパターン
皆さんはこんな断り方していませんか?
あー、なんとかやってみます。
デキ男くん、あの案件は進んでいるかね?
はい、たぶん大丈夫だと思うんですけど・・・
(こころの声)あー実はまだあんまり進んでないんだよな。まあ、なんとかなるかな。
(こころの声)デキ男くん本当に大丈夫か…?不安だな。ちょっとこっちでも動いておいたほうがいいかな
このように、仕事を沢山抱えていると、上手くいくかわからないけど、断り切れずにズルズル案件を抱えたままになってしまうなんてことありませんか?
自分としては「何とか期待に応えたい!」という気持ちから、案件を抱えているかもしれませんが、仕事を頼んだ相手の立場になって考えてみましょう。
「本当にやってくれるのかな?」と不安になってしまいませんか?
出来ないことは、その場で断ったほうが結果相手に迷惑をかけないということにもなるのです。
その為にも上手な断り方が必要です。
いくつか紹介しますね。
①代替案を出す
今、〇〇の案件で手一杯なんで、すみません。その代わり、来月は手が空きそうなので、その時にお手伝いさせて下さい。
②どの仕事を後回しにするか?
わかりました、言われた仕事を優先します。その代わり、どの仕事を後回しにしたらいいでしょうか?
③別の人を紹介する
私は手がいっぱいで無理なんですが、〇〇さんが同じような案件を持っていますよ!
断るという技術は、チームで働く人にとっては特に必要な技術です。
前回のエッセンシャル思考の中の、見極める技術でやるべきことを見極めたら、それ以外のことをスムーズに断れるようになりましょう。
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★ダラダラと続けていることありませんか?
断り方が分かったところで、最後にもう一度皆さんが抱えている仕事を見直してみましょう。
見極める技術で見極めたとしても、まだダラダラ続けていることはありませんか?
特に私たちは「昔から続いていること」「自分が投資をしていること」に対しては、辞めるという決心がつきにくいです。
例えば、日常生活だとこんなことに当てはまります。
- UFOキャッチャーに既に1000円つぎ込んだ、だから勿体ないし取れるまでやる
- 競馬で損をしたから、むきになって競馬で取り返そうとする
- もう気持ちはないけど、長く付き合った人と別れられない
このような思考は心理学的に「サンクコストバイアス」といって、すでにお金や時間を支払ってしまったという理由だけで損な取引に手を出し続けることをいいます。
このような思考に陥ったら危険です。
また、「いつもやっているから」という思考も同じです。
このような思考に陥ってしまったときは
もし、この投資をする前に戻るなら、この投資をするだろうか?
と考えてみましょう。
「しない」という答えがでたら、今やっている行動を「捨てる」選択肢を取ってみるといいでしょう。
「捨てる」ということは「相手にどう思われるかな?」と相手目線で考えてみてしまい、中々自分を変えることが難しい行動です。
しかし、しっかりとした捨て方を身につければ、逆に自分にも相手にもプラスになる可能性があります。
皆さんもエッセンシャル思考でシンプルに生きましょう。
(参考)
グレッグ・マキューン「エッセンシャル思考」2017年(株式会社かんき出版)
デキ男くん、この仕事頼んでもいいかな?