沢山の仕事に追われていると、それだけで「頑張っている」「優秀だ」なんて思われることがあります。
皆さんは人からの期待に応えるために、頼まれたことを全部引き受けてしまうなんてことはありませんか?
商業デザイン界の巨匠ディタ―・ラムスは自らのデザインに対する考え方をこう言っています。
より少なく、しかしより良く
エッセンシャル思考とは、この「より少なく、しかしより良く」を追求する考え方です。
皆さんも一緒にエッセンシャル思考を行てみませんか?
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★優秀な人ほど陥りやすいジレンマ
ちょっと自分の生活を振り返ってみて下さい、こんなことはありませんか?
ありがとうございます!もちろんですよ!
デキ男くん、君のグループの営業成績またトップだったよ、今度はグループリーダーをまとめる、トップリーダーも任せるよ!
わかりました!頑張ります!
デキ男さんー!ちょっと相談に乗ってください!
わかった、じゃあ今日飲みに行こう!
(こころの声)あ~結局何もできない、仕事が増えるー!
どうですか?
これは優秀な人ほど陥りやすいジレンマです。
いい結果を出し、人から頼られると「全部頑張ろう!手に入れよう!」そんな思考に陥ります。
こう思っているうちに、実は大切なことを失ってしまっているのです。
自分のエネルギーをどこにそそぐかを決められないでいると、上司や同僚、顧客、家族など周りにいる人たちに、私たちのやるべきことを決められてしまいます。
そしてキャパオーバーになってしまい、思考停止状態に陥るのです。
皆さんも、よく考えずに仕事を引き受け「なんでこんなことをやっているんだろ…」とあとから不満に思うことってありませんか?
また、どうでもいい作業に追われて、本当にやりたい仕事ができない、なんて思ったことはありませんか?
自分が持っているエネルギーを、本当に自分がやりたいことに注げるとしたらどうでしょう。
今たくさんの仕事を行っていることで、あなたは上司や部下からとても頼りにされているかもしれません。
しかし、自分が努力したい方向に一直線にエネルギーを注いだら、今以上に、本当に評価されたい場所で評価されるかもしれません。
これは実際に企業でも同じことが言えるようです。
アメリカのジム・コリンズは著者『ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階』で成功した企業が衰退する法則を明らかにしていますが、その一つが「目的がない拡大戦略」だと述べています。
つまり、目先の利益を得るために、目的のない拡大をしていると、破綻してしまう企業が多いということです。
私たちもそうならないために、「より少なく、しかしより良く」というエッセンシャル思考の考え方を身につけてみましょう。
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★努力の方向性を見直して、無駄のない人生を
エッセンシャル思考の大切な3つの考え方
やらなくては→やると決める
どれも大事→大事なものはめったにない
全部できる→なんでもできるが、全部はやらない
この3つの考え方をもとに、自分のいまやっていることを考えていくことで、自分にとって正しいことをやることが出来ます。
是非このプロセスで考えてみましょう。
①見極める
沢山のやるべきことが襲い掛かってくる中で、「何をするか」というのを選択するのは、仕事を複数抱えるのが当たり前な人にとっては難しいことです。
ここでは、見極めることに時間を使っていきます。
- なぜやるのか?
- 何をやるのか?
- いつやるのか?
この3つを考えたうえで、一番最適だと思うものを選択しましょう。
②捨てる
何をやるのかを決めたら、それ以外のことを「捨てる」ことが必要になってきます。
これは本当に必要なことなのか?というのを考え、捨てていきます。
また、「捨てる」つまり「ノーという」ことは評価を下げることではありません。
評価を上げるために「捨てる」を選択できるようになりましょう。
③しくみ化する
何をやるか、いつやるか、なぜやるかを決め、不用なことを捨てたら、あとは実行するのみです。
実行する時に大切なことは「しくみ化」です。
長い時間働いたから素晴らしいわけではなく、頑張ったから素晴らしいわけでもありません。
一番大切なことは最小の努力で最大の結果を得ることが大切ですよね。
どうしたら最小の努力で結果を残せるかを考えるのもエッセンシャル思考です。
この3つのプロセスを考えながら、仕事をしていくことで、適切な場所に、適切な力を注ぐことができます。
優秀な人から脱却し、シンプルに結果を出していきましょう。
(参考)
グレッグ・マキューン「エッセンシャル思考」2017年(株式会社かんき出版)
デキ男君!この間の社内ポスター凄くよかったよ!こんないいポスター作れるの君しかいないし、今度の社内新聞もお願いしていいかな?