沢山の良い言葉に触れることで、良いセルフイメージをもち、仕事でもプライベートでも良い結果が出せるようになります。これを心理学では「自己効力感」と言います。
今回は日本を代表する歴史的名著『君たちはどう生きるか』の漫画版の名言をご紹介していきます。何かに悩んでいる人のヒントになる言葉がたくさん詰まった1冊をご覧ください。
★苦しみは正しい生き方の象徴
漫画『君たちはどう生きるか』はこんなセリフからスタートします。まずはこちらの名言からご覧ください。
(引用)「君たちはどう生きるか」
コペル君
いま君は大きな苦しみを感じている。
なぜそれほど苦しまなければならないのか。
それはね、コペル君、君が正しい道に向かおうとしているからなんだ。
「死んでしまいたい」と思うほど自分を責めるのは、君が正しい生き方を強く求めているからだ。
人間ってものの、あるべき姿を信じているからだ。
さあコペル君 今こそ答えを見つけよう。
ここには、君が決してゴマ化すことなく考えてきた、
気づきと発見が記されている、おじさんのノートを最後まで読んでくれれば、きっと君は自分を取り戻せる。
あらたな一歩を踏み出すことができる。
僕たち人間は、自分で自分を決定する力を持っているのだから。
『君たちはどう生きるか』はコペル君の体験をもとに、叔父さんと人間や世の中の本質を考え、コペル君が成長していくストーリーです。沢山の悩みを抱えるコペル君に向かって、悩んでいるのこそ、正しく生きている証拠という叔父さんからの言葉が印象的です。
何か悩んでいることがある方、そして苦しい思いをしている方、そんな苦しさはあなたが正しい道を生きたいと思っているから。そんなふうに誰かに言ってもらえることで心が軽くなる気がしませんか?今悩んでいる、苦しんでいることは無駄ではありません。これからあなたが躍進し、自分が進みたい道へ進むために必要なことなのです。
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★自分は世の中の一部
(引用)「君たちはどう生きるか」
人間って分子なのかも…
目をこらしても見えないような 遠くにいる人たちだって
世の中という大きな流れを作っている一部なんだ
もちろん近くにいる人たちも おじさんも 僕も
銀座のデパートの屋上から街並みを見下ろす2人。屋上から地上を見ると、歩いている人々はまるで米粒のように小さく見えました。化学に興味を持っていたコペル君は、そんな人を見て、人間を分子だと例えます。
その言葉に叔父さんはコペルニクスの地動説の話を挙げて、コペル君を称えます。コペルニクスが地動説を唱えるまで、地球を中心に太陽や月が地球の周りをまわっていると考えられていました。これは人間が常に自分を中心に考える性質を持っているからということとも言えます。しかし、コペルニクスは地球も宇宙の中の1つであり、宇宙の中を動いているという考え方をしました。つまり、周りを中心に考えているのだ。幼いコペル君は、自分中心の考え方ではなく、世の中の中に自分がいるという考え方をしたのです。
私たちは、苦しい思いをしたとき、悩んでいる時、どうしても自分中心の考え方になってしまいます。自分の基準や、一方向からから見た事象でしか判断できなくなってしまいます。しかし、自分は世の中の一部であるという考えを頭に入れておくことで、多方面から物事が見れるようになってくるということでしょう。
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★自分の考えを信じぬく
(引用)「君たちはどう生きるか」
心のどこかで思っているんだ
あのコペルニクスみたいに
周りの人にどれだけ間違っていると言われても
自分の考えを信じぬける
立派な人間に 僕もなってみたい
コペル君は、コペルニクスという歴史的に偉大な人物と同じあだ名をつけられて、嬉しい反面、恥ずかしい気持ちも持っていました。しかし、それでもコペル君というあだ名を浸透させていったのです。
コペルニクスが地動説を唱えた時、世の中は大きな騒ぎとなりました。なぜなら、教会が教えている天動説をひっくり返すこの学説は、危険思想と考えられ、それを唱える学者が牢屋に入れられたりしたからです。そんな中でも、地動説を唱え続けたコペルニクスは自分を信じ続ける強い意志を持っていたのでしょう。
皆さんもこんな気持ちになったことはありませんか?「本当は違うと思うけど、周りがこういっているから」そんな気持ちで自分の意見を変えたことはありませんか?自分の意見を言うことの怖さに打ち勝てない人は沢山いると思います。本当は自分の思っている意見を堂々と発表したい!そう思っているはずです。まずはコペル君のように「なりたい」という気持ちでいいと思います。「なりたい」から「なるために努力する」に徐々に変えていきましょう。
漫画『君たちはどう生きるか』は、私たちが一度は経験する悩みや苦しさを乗り越えるための名言がたくさん含まれています。是非一度読んでみて下さい。
(参考)
吉野源三郎「漫画 君たちはどう生きるか」(マガジンハウス)
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