リクルートワークス研究所所長の大久保幸夫さんによると、「仕事で高い成果を上げる」「仕事を楽しむ」ことで評価され続ける為に必要な力は全部で12個あるらしいです。
この12の力を適切なタイミングで、適切な学習をしていくことで、あなたの成長の大きくつながるでしょう。
今回は第11の能力である「教授力」についてご紹介していきます。
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★教授力とは
◆定義
自分の持っている知識や技術を人に教え、育てる力
◆標準開発年齢
40代~60代
◆もしこの能力がないと
自分の知識を後輩や部下に伝えることができない
◆関連能力
継続学習力、文脈理解力、専門構築力、委任力
皆さんの周りには自慢話ばかりする先輩や、俺の背中を見て学べという上司はいませんか?
優れた専門知識を持っているのに、それを上手に人に伝えることができない人は多くいますよね。
「あー自分のことだな・・・」とお悩みの方も多いでしょう。
今回の教授力とは、その名のとおり「人にものを教える力」です。
具体的には、今まで積み重ねた専門分野の知識や技術を活かして、部下や後輩を育て、自分の力を伝授していく力です。
では、皆さんはしっかりと教授力が身についているでしょうか?
一緒に簡単なチェックをしてみましょう!
当てはまるものはありますか?
①説明不足型
【特徴】
・俺の背中を見て学べ!と思っている
・部下には何も言わなくても伝わると思っている
・自分の経験を言葉にして説明できない
②長話型
【特徴】
・一方的に延々と話してしまう
・話している時、部下が愛想笑いをしている
・話をする時に「あ、あの話もしよう!」と当初の軸からぶれてしまう
③自慢話型
・成功体験を話すのが好き
・今の状況とは違う話をしてしまう
・「自分のころはな~・・・」が口癖
④説教型
・話しているうちに説教口調になってしまう
・「そもそもお前はな~」と軸がぶれる
・部下の性格や態度を注意しようとする
⑤比喩過剰型
・例え話を使って部下に教えようとする
・例え話がうまくない
どうですか?当てはまるものはありましたか?
これらは折角素晴らしい専門性を持っているのに、教授力が低い人の例です。
なにかしら当てはまる人が多いと思います。
また、周りの上司を想像すると、この中のどれかには当てはまるのではないでしょうか?
このように、教授力が高い人というのはとても少ないのです。
だからこそ、この力を身につけるだけで、活躍の舞台がぐんと大きく広がるんですね。
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★教授力を磨くことでこんな風に変わるでしょう!
【アクション①】
しゃべりすぎない
【効果】
教授力を磨くうえで障害になりやすいのは「しゃべりすぎてしまう」ことですよね。
皆さんも覚えあるのではないでしょうか?
教える側は答えを知っているから、どうしても勢い余って全部伝えてしまいたくなりますが、そこは一歩待ちましょう。
相手を育てるためには、しゃべらずに「質問する」これがとても大切です。
相手に考える習慣をつけるためにも、部下から質問されたら、「〇〇さんはどう思う?」と質問し返してみましょう。
そうやって一緒に物事を考えていくと、部下も自分の力で考える力がつき、同じことをする時に自分で考えられるようになりますね。
【アクション②】
アメとムチを効果的に使う
【効果】
教授力が高い人は総じてこのアメとムチの使い方が抜群にうまいです。
人間誰しも承認欲求があり、特に若い人ほど周囲の評価によって自分自身を定義してしまいます。
効果的なアメ(褒め方)とムチ(叱り方)をご紹介しますね。
・褒め方のポイント
①具体的に褒める
②人前で褒める
褒めるという行為はとても難しいです。
できて当たり前だという感情があると中々うまく褒められません。
自分基準で評価するのではなく、部下の昔と比べてどうなったか?の基準で褒めましょうね。
・叱るポイント
①行動を叱り、人間性を批判しない
②1対1で叱る
叱るというのは、どうしても感情的になってしまいがちです。
感情的になると、部下の行動に対してだけではなく、人間性や態度への批判になってしまい、反発を招きます。
必ず行動を叱って、次はこうしよう!という前向きな気持ちで終わることが大切ですね。
教授力は練習によって誰でも身につけることが出来ます。
そしてこの能力の特徴はいったん身につけると、何歳になっても使うことができる素晴らしい能力です。
是非早めに身につけて、あなたの価値をもう一ランク上げてみてはいかがですか?
(参考)
大久保幸夫「仕事のための12の基礎力‐「キャリア」と「能力」の育て方」2004年(日経BP社)
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