「部下でなく、赤ちゃんを見つめるように…?」管理職の方必見!コーチング実践例

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★コーチングって何?

 

皆さん「コーチング」って知っていますか?

ビジネスの場面で多用されるようになり、管理職の方には必須のスキルともなってきています。

「コーチング」とはもともと馬車を表す「coach」から生まれた言葉です。

あのブランドの「COACH」ではないですよ!笑

つまり「馬車のように人を行きたい場所へと連れていく」手法として、1990年代からアメリカを中心に世界各国へと広がっている考え方です。

日本でもコーチングはビジネスシーンで多々使われており、上司が部下をマネジメントする際に、副業として、スポーツ選手へなどと様々です。

このコーチングを受ける人も様々なようで、経営者やビジネスマンは勿論、スポーツ選手や学生、主婦、政治家など広がりを見せています。

コーチングにも様々な種類のコーチングがありますが、一番多く使われているのが「コ―アクティブ・コーチング」という手法です。

コ―アクティブ・コーチングとは、コーチとクライアントで協力し、お互い対等な関係でクライアントが望むような人生を生きられるように、と取り組むコーチングです。

上司と部下、親と子、先生と生徒というように力関係が対等でない場合、どうしても本音で話すことが出来なくなってしまいます。

皆さんにも経験ないですか?

相手が「対等な関係だから何でも話してね」と言っているのに、いざ話をすると「それは違うだろ」と否定され、もう本音を言いたくなくなってしまうなんてこと日常生活の色々はシーンで見られますよね。

一方本当に対等な関係で話し合うとどうでしょう。

本音を言い合って、認め合うことで、日々頭を悩ませている問題が解決に向かったなんてことも多くあるのではないでしょうか?

 

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★コ―アクティブ・コーチングの4つの基礎

 

前の章でお話ししたように、コ―アクティブ・コーチングというのは「人」そのものを大切にするという考え方です。

そして、そのコ―アクティブ・コーチングは4つの基礎からなっています。

  1. 人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けることのない存在である
  2. 今この瞬間から創る
  3. その人すべてに焦点を当てる
  4. 本質的な変化を呼び起こす

ではどういうことか具体的に見てみましょう。

こんなスタンスで部下と向き合うだけでも、何か変わるかもしれません。

 

①人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けることのない存在である

これは「人間は本来自分でどうしたいか考えられるし、何をやりたいか見つけられる、上手くいかない時は自分で修正できる」という考え方です。

具体例を挙げてみます。

皆さん、自分の赤ちゃんが転んで泣いています。

どうしますか?

「よしよし」と声をかけたくなるところですが、「自分で頑張って泣き止んでみな」と応援したくなる気持ちもありますよね。

それは私たちが赤ちゃんを信じ、自分でできる存在だと思っているからです。

このように「親が子供を見る気持ち」で部下のことを見てみませんか?

部下にかける言葉は違ってくるのでではないでしょうか?

皆さんが手取り足取りしなくても、部下は動いてくれるかもしれません。

 

②今この瞬間から創る

私たちは相手と会話する時に、つい「この人は几帳面な人だ」「この人は保守的な人だ」「この人は友達を大切にしている人だ」とフィルターをかけて見てしまっています。

しかし、コーチングでは「今この瞬間の相手に注目し、話をする」ということが大切になります。

皆さんが話している部下は、1週間前とは全く違う考えをしているかもしれません。

もっと言えば、昨日、そして1時間前と全く別人になっているかもしれない。そんなつもりで部下のこの瞬間に注目しながら話をしてみましょう。

 

③その人すべてに焦点を当てる

皆さんも相談事を受けた時に、つい相手の役に立ちたいと思って「解決すべき問題はなんだろう」ということに焦点を当てて聞いていることってありませんか?

例えば、仕事が沢山溜まっていると悩んでいる部下に対して、スケジュール管理が大切だと考えて、スケジュール管理の方法を教えていたりしていませんか?

勿論仕事の面ではそれも正解です。

しかし、部下を人間的にも成長させようとするならば、「なぜ仕事が溜まっているのか?それによってどんな影響が出ているのか?」などその人に向けて話を聞くことも大切かもしれません。

 

④本質的な変化を呼び起こす

こんな経験ありませんか?

部下に指示をしたが、「すみません、できませんでした。」と上手く指示通りにいかない。

この時皆さんは「あの時にやれるっていったのに…」と部下に対してマイナスな感情を抱いてしまうかもしれません。

そんな時は、こうやって考えてみましょう。

「部下は本当に指示の意図を理解しているのか?」

人間は本来自分の今までやっていたやり方から変えることを嫌います。

また、納得したことでなければ本当の意味で取り組むことができません。

「なぜこの仕事をするのか?」と、部下が自分で考えて納得できる話し方をすることで、仕事への取り組み方も変わるかもしれません。

 

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★すぐに使えるコーチング実践例3選

 

本来ならば、クライアントさんにコーチングをするには資格をとることが好ましいとされていますが、コーチングに関する本は沢山出ているため、日常生活やビジネスシーンで試すことが可能です。

今回は部下をマネジメントする際に必要なコーチング実践例をご紹介していきます。

先程の部下と向き合う4つのスタンスと合わせて、こんな会話を心がけてみましょう。

 

①認知する

人は他人から認めてもらうことでもの凄い自信につながります。

皆さんは部下のことをしっかり認めていますか?

「当たり前だ、今は褒めて伸ばすというのが主流の考え方だからな」と今そう思った方は注意が必要です。

認めると褒めるというは実は違った考え方なのです。

褒める→結果や行為に対して褒める

認める→どんな人なのか、その人考え方や特性を認める

褒めるばかりを行ってしまうと、無意識のうちに「次も同じ結果を出さないと」とプレッシャーがかかります。

また、結果を出している自分を必要としていると感じてしまいます。

そのため、上司の顔色を窺い、他人の評価のための仕事をする部下に育ってしまいます。

しかし、部下自身の特性や考え方を認めることで、「このままでいいんだ」「もっと良くしよう」というように「自分はどうしたいか」と主体的に考えられるようになります。

 

【褒める】

上司「前回の企画書に比べて、凄い良くなったね。やー凄い!これで次も売上No.1狙えるな」

上司「お前のエリアは今週もも売上前年比を上回ったみたいだな、お前の取引先との信頼関係があるからだな、次も頑張れよ!」

 

【認める】

上司「前回の企画書に比べて、凄く良くなったね。プロセスを明確にしようというとしていいるね」

上司「今週も、仕事をよりよくしようと真摯に向き合っているな、伝わってくるよ」

 

②傾聴する

皆さんは「聴く」という行為をしっかりできていますか?

例えば部下から何か相談をされたとき、ついつい自分の昔話や解決策を話して、気づいたら自分のほうが多く話をしていた、なんてことはありませんか?

聖徳太子は10人の人の話を一気に聞くことができたと言われているように、人間はとても器用で、人の話を聞きながら何かをしたり、考え事をしたりすることが出来るんです。

経験ありませんか?

部下の話を聞きながら頭の中では「どんなアドバイスをしてやろう」「話が下手だな」「甘えているな」など。

それでは相手も聞いてもらっている気持ちにはなりません。

【傾聴のポイント】

  • 話している人の表情・声のトーン・手の動きを見ながら聴く
  • 表情やトーンが変わったらそれを言葉にして伝える

→「表情が暗いですね」「お疲れのようですね」「楽しそうですね」

  • 相手の周りを取り囲む空気を感じる
  • それを言葉にして伝える

→「ちょっとピリピリしているように感じます」「緊張されているように感じます」「リラックスできているように感じます」

傾聴のポイントは「ためらわず言葉に出す」ということです。

本音で「こんな風に見えるよ」と伝えることで、相手も自分でも気づいていなかった自分に気付けるかもしれません。

そこから相談ごとが解決につながるかもしれません。

 

③好奇心を持つ

プライベートで自分の趣味について話すと仮定してみます。

自分の好きなことに対して「どうして好きなの?」「これはどういうこと?」「あれはどういうこと?」と相手がすごく楽しそうに質問してくれたらどう感じますか?

嬉しくなって、必要以上におしゃべりしてしまいそうですよね。

では反対に「それって何か楽しいの?」「え、でもそうじゃなくてさー」と自分の趣味に対して「あ、よく思われていないな」「受け入れていないな」と感じると、無意識に相手に壁を作ってその話を終わらせようとしてしまいますよね。

部下との普段の会話もこれと同じです。

大切なのは「相手に好奇心をもってい尋ねる」ということです。

この時のポイントは事柄に好奇心を向けないことです。

【事柄に好奇心を向けた場合】

先方さんはなんて言ってるの?

それで今状況はどうなっているの?

納期はいつまでになりそうなの?

事柄に好奇心向けると、皆さんが聞きたいことを聞いている印象になります。

緊急時はとても大切ですが、部下のマネジメントの際にはぜひ「人に好奇心を向ける」を使ってみてください。

 

【人に好奇心を向けた場合】

それを伝えることで君はどうしたかったの?

ほかにどんな可能性がありますか?

何が問題だと考えますか?

人に好奇心を向けることで「私の考えをわかろうとしてくれている」と相手は感じます。

また、自分でも考えていなかった「私はどう考えているんだろう?」と相手に考えさせる機会にもなります。

 

このように普段の部下との会話一つとっても、コーチングを活用するだけで、部下に与える影響、そして自分に与える影響が驚くほど変わってきます。

自転車に乗れるようになるには、コツをつかむまで何度も練習したように、コーチング実践も何度も練習して自然に出るようになってゴールです。

是非身近な人から試して、このGWで自分のものにしましょう。

 

(参考)

CTIジャパン「マンガでやさしくわかるコーチング」2014年(日本能率協会マネジメントセンター)

 

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