『気持ちを書き出すと血圧が下がる!?』感情日記療法で健康になろう!

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★怒りという感情とは?

 

怒りは感情の癖!親の背中をみて身につけたもの

 

「ふざけんな〜!」

「バカやろう!」

「いい加減にしろ!」

……

 

と言ったあと、「あーなんで自分はあんなことを言ってしまったんだろう…」と悩んだことは多いのではないかと思います。

つまりなぜ怒りという感情をコントロールできなかったのかということで悩みますよね。

「怒りをうまくコントロールしたい!」と思う人もいれば、一方で「怒りっぽいのは性格だから直らないよ」と諦めている方もいるかもしれません。

結論からお話すると、、、直せます!。

その前に、この章ではまず「怒り」という感情について説明していきます。

 

ペンを回す、爪を噛む、髪の毛を触ると言ったように、人間の行動には癖があります。

「なくて七癖あって四十八癖」と言われるくらいです。

実は、行動だけでなく感情にも癖があると言われています。

この「感情の癖」というのは、感情の中にも選びやすいものと、そうでもないものがあるということです。

つまり普段よく使う感情と、あまり使わない感情があるということです。

例えば、自分の周りにいる人を思い出してみてください。

その中には、よく怒る人、よく笑っている人、いつも物悲しそうな人、いつもニコニコしている人など様々ではないでしょうか?

そう、「怒り」は感情の癖の一つだったんですね。

怒りっぽい人が本当にそういう性格かというと、実はそうではなく、単に癖で怒っている可能性が高いのです。

そしてそのことに本人が気づいていないこともあります。

だからこそ、「怒り」という感情をコントロールするためには、まず自分が「怒り」という感情の癖を持っているということに気づくことから始まります。

では感情の癖は生まれつきのものでしょうか?

これは人間の行動の癖と同様で、子供の時に身につくものが多いです。

例えば、子どもの頃から、「なんで?」、「どうしてそんなことしたの?」など怒りという感情に触れることが多いと、大人になっても怒りという感情を選択しやすくなります。

子供にとって親は世界の全てなので、同じ世界に入りたいと思い、そのために親を真似ていくからです。

感情表現が親ととても似ているということが多いのは、こういったことが理由のようです。

現在子育てをしている人は、子供に対して「どこでそんな言い方覚えたんだろう?」と思うくらい自分とそっくりな怒り方をしていると気づくことがあるかもしれません。

子は親の背中を見て育つと言いますが、感情も親を見て学んでいるのですね。

 

怒りは二次感情

 

怒りは感情の癖であるというのは分かりましたが、では一般的にどういった状況で「怒りの感情」が起こりやすいのでしょうか?

まず怒りは二次感情であるというのを踏まえておきましょう。

「二次感情???」

と思いますよね。

以下一次感情・二次感情の説明です。

一次感情

不安・つらい・苦しい・痛い・疲れた・寂しい・虚しい・悲しいなど

二次感情

怒り

 

この一次感情が下のコップのように満ちてしまうと、二次感情として怒りが溢れるというイメージです。

逆に言うと、この一次感情がコップの中にない状態で怒ることはできないものです。

このメカニズムを知っておくと自分の感情のコントロールだけでなく、怒っている人に向き合う時にも使えます。

どうすべきかと言うと、「怒っているという感情」に目を向けるのではなく、「怒る前に感じていた一次感情」に注目するということです。

例えば、奥さんが感情的に、「何で帰りが遅いの!」と怒っているとします。

その場合に怒っているという感情に目を向けるのではなく、「帰りが遅くて心配」、「浮気をしているんじゃないか」、「私も外で遊びたいのに遊べない」といった一次感情に目を向けましょう。

そして「心配かけてごめんね。遅くなるときは連絡するようにするね。心配してくれてありがとう」などと言ってあげましょう。

 

 

★『感情日記療法』の効果とやり方

イライラや怒りを誰かにぶつける前に紙に自分の感情を書き出したり、言葉を整理すると、ネガティブな感情は和らぐということを、知っているビジネスマンは多いのではないでしょうか?

しかしそのように紙に書き出したりすることが、様々な不調や病気を改善することに繋がるということを知ったら、驚く人は多いでしょう。

『感情日記』とは、精神科医で医学博士の最上悠さんが提唱している療法です。最上悠さんの紹介はこちらです。

 

最上 悠(もがみ・ゆう)
精神科医、医学博士。うつや不安、依存症などに多くの治療実績をもつ。認知行動療法・対人関係療法・家族療法を専門とし、薬やカウンセリングだけでなく食やサプリメント、読書や運動療法など「総力戦精神療法」を専門家の立場から提唱。最先端の精神療法の習得にも励む。著書に『きっと、心はラクになる』(かんき出版)、『家族をうつから救う本』『薬を使わずに「うつ」を治す本』(河出書房新社)、『ネガティブのすすめ』(あさ出版)、『「脳の炎症」を防げば、うつは治せる』(永岡書店)など多数。

(引用)Amazon 『筆者について』より

この『感情日記療法』を実践したことでこんな効果があったそうです。

「悩み フリー」の画像検索結果

●血圧が下がった
●腰痛が和らいだ
●ぜん息が改善した
●関節リウマチが改善した
●ヘルペスウイルスが不活性化した
●B型肝炎ワクチンの働きが高まった
●HIVウイルスの量が減った
●慢性の頭痛や腹痛が改善した
●慢性骨盤痛症候群の痛みが緩和した
●線維筋痛症やがんの痛みが和らいだ

●通院回数が減った
●不眠症が改善した
●集中力が高まった
●介護うつ、産後うつを防げた

●失業後、早期に再就職できた
●欠勤が減った
●夫婦間のコミュニケーションがよくなった

(引用)日記を書くと血圧が下がる 体と心が健康になる「感情日記」のつけ方

「元気 フリー」の画像検索結果

では実際に感情日記はどのようにやっていけばいいのでしょうか?

やり方自体は簡単で、1日15分、たった3回(1回あたり5分)、イライラや怒りが生じた出来事について日記を書くというものです。ただどうやって日記を書くと良いのか、これは『アンガーマネジメント』の第一人者である安藤俊介さんの『べきメモ』が参考になります!

そもそも怒りの正体は『べき』であるということに基づくメモです。こんな状況の場合、あなたはどんなことに『イラっと』しますか?

〈状況〉

あなたは部下に明日の12時までに、お客様に重要な内容を電話にて連絡するように指示していたとします。

しかし部下はメールを出すのを忘れてしまいました。

この部下は、以前にも同じミスをして怒られた経験をしています。

〈問題〉

あなたが上司だったら、次のどれに怒るでしょうか?

・ミスをした部下に対して

出来事(事実)

・電話を時間までにしなかったこと

・大事な仕事を忘れていたこと

②から連想される何か

・過去にも同じミスをしていて、それが繰り返されたこと

・部下がミスをしても平気だと思っている態度

 

いかがでしょう?どれかには怒っていそうなのですが、いざこれと特定するのはなかなか難しいのではないでしょうか?

 

「部下と言われたら部下のような気がするな…」

「でも大事な仕事を忘れていたことのような気もする…」

「やっぱり部下がミスをしても平気だと思っている態度かな、、、」

いざ選ぼうとすると難しいですね。

 

なぜ難しいのかというと、この3つのどれでもないからです。実は私たちは、誰にも怒っていないし、出来事にも怒っていない、そこから連想される何かに怒っているわけでもない。

では何に怒っているのでしょうか?

実は、私たちの怒りの正体は「べき」という言葉だったのです。もっと簡単にいうと、私たちが怒るのは、自分が信じている「〜すべき」、「〜すべきでない」というのが目の前で裏切られたときです。

今回のケースで考えると、「部下は時間までにメールを出すべき」、「部下は言われたことは守るべき」です。それが裏切られたからこそ、怒りという感情で現れたのですね。

最近イラっとした時のことを思い出してみてください。その裏には「べき」が隠れています。だからこそ、『感情日記』をつける際には、この『べき』に基づいて作っていくと、感情の正体がはっきりしやすいです。そして怒りは二次感情であるということを忘れずに、その根底となっている一次感情にも目を向けてみることもオススメします。書き方のオススメ例は以下です。

1.日にち

(例)2017年10月10日

2.場所

(例)駅のホーム

3.出来事

(例)電車が遅れた

4.「べき」

(例)電車は時間ぴったりに来るべき

5.怒りレベル(10段階)

(例)10

6.一次感情

(例)『始業時間までに会社に着けないのでは…?』という不安

『感情日記』をフル活用することで、自分のココロとカラダをメンテナンスすることもでき、かつ自分の怒りやイライラもコントロールできるようになってきます。すると、部下のマネジメントはもちろん、家庭生活なども好転していく可能性が大きいです。

ぜひ自分の感情を書き出して、新しい自分に出会ってみてはいかがでしょうか?

 

(参考)

最上悠「日記を書くと血圧が下がる 体と心が健康になる「感情日記」のつけ方」2018年(CCCメディアハウス)

安藤俊介「はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック」2016年(ディスカヴァー・トゥエンティワン)


自分の「怒り」タイプを知ってコントロールする はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック

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