「強い信念の力を知りたい!」そんな時に触れたい名言~カズオ・イシグロ編~

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沢山の良い言葉に触れることで、良いセルフイメージをもち、仕事でもプライベートでも良い結果が出せるようになります。

これを心理学では「自己効力感」と言います。

今回は2017年ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏の名言から、「強い信念の力を知りたい!」と思ったときに触れたい名言をご紹介していきます。

強い信念を持ち、文学に向き合い続けてきたカズオ・イシグロの言葉から勇気をもらいましょう。

カッコいい男になるために触れたい名言~北野武(ビートたけし)編①

2016.10.31

 

★世界に広がる物語の元にある信念

 

物語の語り方によっては

人種や階級や民族性といったバリアを超えられるはずだと

僕は常に信じてきた

 

2017年ノーベル文学賞がカズオ・イシグロ氏と決まり、メディア各局の取材が自宅に殺到しました。

そんな混沌に取り囲まれながらも、ゆったりと落ち着いて思慮深く、いかに物語の力を信じているかを語ったときの言葉です。

そしてこんな言葉も残しています。

 

そして自分の書く物語がしばしば

無為に終わった人生や機会について探る内容になっている

 

イシグロ氏は1954年長崎市生まれで、5歳からイギリスに渡り、82年にイギリスに帰化し、現在はロンドンに在住しています。

元々はミュージシャンになりたいという夢を持っていましたが、81年から執筆活動を始め、89年に発表した『日の名残り』で世界的に権威のある文学賞の一つ、英国のブッカー賞を受賞しています。

そして2017年のノーベル文学賞の受賞で本人もフェイクニュースだと驚いたとのことでした。

日本からイギリスに移り、そしてイギリスに帰化したという経歴、そして音楽という世界共通で共感できるものに取り組んでいたからこそ、『物語の語り方によっては、人種や階級や民族性といったバリアを超えられる』という強い信念を持つことができたのでしょう。

そして、無為に終わった自分の人生や機会を、自分の書く物語の中で確認できているのですね。

私たちは、人とは違う経験をしていても、大衆に埋没してしまうところがあります。

まさしく、「みんなやっているから、自分もそうしよう」というもの。

そうではなく、自分が経験してきたものは非常に貴重なもので、そこから信念が生まれることもあります。

自分が経験してきたものにしっかり目を向けてみて、大切にしてきた感情などを探してみるのはいかがでしょうか?

そこから唯一無二の何かが生まれるかもしれません。

 

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★「抑え込んだ感情」は強い

 

表面は穏やか、表面は抑制されているという、日本の芸術の長い伝統からきている。

表面の下に抑え込んだ感情の方が、より激しいという感覚がある

 

イシグロ作品では語り部の多くが一歩身を引いた距離感で語られています。

その理由について、答えた内容が上の言葉です。

イシグロ氏は、ところどころで「日本にいたからこそ得ることができた感性」についてのコメントがあり、イシグロ文化の土台になっているのだと思われます。

そして、「抑え込んだ感情」という言葉。

何かをしたい、やりたい、実現したいという想いがあっても、現実を考えて抑え込むことはよくあると思います。

よく自己啓発本では、自分のやりたいことに対して素直に生きることの大切さについて書かれています。

ただ「その通り」と思いながらも実際に行動することはできないことが多いですね。

そんなときに思い出して欲しいのが、この言葉です。

「抑え込んだ感情 = 大したことない気持ち」なのではなく、「抑え込んだ感情 = 激しく燃える感情」であるということ。

だからこそ、抑え込んだ感情を大切にして欲しいということです。

何かをやりたいと思っても実際に行動してこれなかった自分を否定するのではなく、その感情を大切にして、メモに残しておいたりしてみてください。

振り返ったときに自分が大切にしていることが残っているはずです。

 

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★探しても見つからない、でも絶望する必要はない

 

何か大事なものを

なくしてさ、

探しても探しても

見つからない。

 

でも、絶望する必要は

なかったわけよ。

だって、いつも

一縷の望みがあったんだもの。

(「わたしを離さないで」カズオ イシグロ)

 

3つ目の名言は、イシグロ作品の名作「わたしを離さないで」より。

この言葉は色々な場面で振り返ることができるきっかけになる言葉です。

愛する人、人間関係、ステータス、健康、、、

大事なものはいっぱいありますが、その中の何かをなくすことは生きていれば避けられないことです。そしてそのなくしたものを探すために、たくさんの時間と労力を使って。

でも見つけることはできないことは多々あります。

ただそれでも絶望する必要はなく、その失った何かを追い求めるということができる。

「追い求めるもの」があるということが望みではないでしょうか。

 

例えば、健康で考えてみましょう。

健康というものは一度なくすと、取り戻そうとしてもなかなか戻すことはできない。

それ自体は苦しく辛いものです。

ただし絶望する必要はなく、常に健康を取り戻すために運動をしたり、食事制限をしたりなど、健康を追い求めることができる。

それが希望で、その行為が幸せになるはずです。

失ったことばかりに目を向けていると、人間苦しくて生きていけません。

それでも失ったことから、追い求めるという一歩踏み出すことを楽しめれば、また生き方は変わってくるのではないでしょうか。

 

カズオ・イシグロ氏は、文学者として2017年ノーベル文学賞を受賞し、私達に大きな勇気を与えてくれました。

また、その名言には強い信念を持ったものが沢山あります。

「強い信念の力を知りたい!」と思ったときには、是非読んでみて下さい。

 

(参考)

カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」2006年(早川書房)


わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

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