★呼吸のメカニズムを理解しよう
「呼吸法」と聞くと、〇〇式呼吸法など本も沢山出版されています。
なぜそれほど呼吸が重要視されているのでしょうか?
皆さんは自分が1日何回呼吸をしているか知っていますか?
実は人間は1日約2万回も呼吸をしています。
驚きですね。
ではこの2万回の呼吸を全て間違った呼吸でしていたらどうでしょう。
小さな身体への負荷が積み重なって大きな身体への負荷へつながっていきます。
今回は人間が呼吸をするうえでとても大切なインナーユニット(横隔膜・多裂筋・腹横筋・骨盤底筋)を使った呼吸法を紹介していきます。
これは一般には横隔膜呼吸法と言われています。
横隔膜とは、人間のからだの最大の吸気筋とも言われていて、息を”吸う”ときに使う筋肉です。
(引用)Hathena Golf
息を吸うときにドーム型の横隔膜は下に下がり、息をもとに戻ります。
息を吸うときに横隔膜が下に下がることで、多裂筋・腹横筋・骨盤底筋は上から圧迫される形になり、胴の部分が膨らみます。
これによって安定した体幹を保持することができているんですね。
しかし、しっかりと横隔膜を使った呼吸法ができていないと、その分肩や首で息をしてしまい、肩や首の痛みの原因にもなります。
寝ている時にさえも、リラックスしていると感じていながら呼吸によって、肩や首のコリの原因を作ってしまっているのです。
肩こりの原因って、デスクワークや姿勢のせいだと思っていませんでしたか?
もしかしたら毎日の呼吸が一番の原因だったかもしれません。
<Sponsored Link>
★正しい呼吸ができているか診断してみよう!
では自分が正しい呼吸ができているか、診断してみましょう。
【手順】
①椅子にまっすぐ腰かけます(鏡の前で行いましょう)
②鏡を見ながらゆっくり鼻呼吸をしましょう
→鎖骨が呼吸の際に上に上がっている、または首が少し上下するかチェックしてみましょう
※上がっているのかよくわからない方
③腕を身体の前で組むようにして、自分の肋骨を触ってみましょう
→息を吸うときに肋骨が横に膨らんでいるかをチェックしてみましょう
このチェック方法で1つでも当てはまる方は正しい呼吸ができていないことになります。
では順番に解説していきますね。
②で鎖骨が上に上がってしまうということは、呼吸の際に横隔膜を上手に使えていない為、肩や首を使って呼吸をしている証拠です。
③では呼吸の際に横隔膜が使えているかを確認しています。
横隔膜呼吸をしていると、息を吸った時にインナーユニットの内部は風船のように上から圧迫されて、前後左右に膨らみます。
なので、肋骨が風船のように膨らまなかった方も、横隔膜を使って呼吸をできておらず、肩や首に負担をかけている可能性が高いです。
<Sponsored Link>
★正しい呼吸の方法を理解しよう!
自分の呼吸をチェックしたので、最後に正しい呼吸法で練習していきましょう。
【手順】
①仰向けになり、股関節を90度、膝関節を90度に曲げる
(この体制がキツイ方は椅子やベッドに足をのせてこの体制を作ってもOKです)
②鼻で息を吸って、吸ったときにお腹に空気が入るのを感じる
③腕を身体の前で組み、肋骨を触る
息を吸ったときに肋骨が横に膨らむように息を吸う
④腰骨より斜め下のあたり(おへその少し下)を触り、息を吸ったときにその部分が膨らむように息を吸う
これをできるようになるまで繰り返してみてください。
ポイントは、背中をしっかり床につけることです。
これによって、身体を固定する面が大きくなるため、呼吸がしやすくなります。
これができるようになったら今度は椅子に座って行ってみましょう。
少し難しくなります。
最後は一番難易度をあげて、立って行います。
最初は意識しないと横隔膜の呼吸ができないという方がほとんどです。
しかし、1日数分でも意識して呼吸することで、身体がその呼吸方法を覚えていきます。
私たちの身体の不調を作り出しているのも、日常で毎日無意識に行動している身体の動きからきているのです。
正しい呼吸方法を習得することで、肩や首のコリだけでなく、身体のあらゆる不調が改善していく可能性が高いです。
上手くできるようになってきたら、呼吸法と一緒に赤ちゃんトレーニングも実践してみましょう。
さらに身体の不調を改善してくれると思いますよ。
(詳しくは室伏広治選手も実践!赤ちゃんトレーニングで身体の痛みを改善しよう!)
(参考)
国際ボディメンテナンス協会 公式テキストブック
フィットネスパートナーズ
「横隔膜のストレッチより効果的?呼吸が浅い人が硬くなる筋肉のストレッチ方法」
https://hiwatariakira.com/psoas-major-muscle-strech
ワコールボディブック「特集/呼吸で心を変える」
http://www.bodybook.jp/entry/201412/doctor10vol3.html
コメントを残す