『”まち”を変え、”農”を変え、”未来”を変える』春日井・小牧にある未来の農業・土磨自然農園

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春日井市・小牧市にて自然栽培に取り組む農園があります。それが『土磨自然農園』。農薬や肥料を使わない自然栽培だけでなく、就農アカデミーや食育活動など多岐に渡る活動をしています。

今回は、代表 横島龍磨さまに、土磨自然農園の理念・コンセプトや、土磨自然農園が今後愛知県に与える影響などについて聞いてきました。

【店舗情報】

土磨自然農園

アクセス

圃場所在地

第1圃場(現在工事・整備中) 〒485-0802 小牧市大草255-1

第2圃場 〒485-0806 小牧市野口柿花75番地(野口会館隣)

第3圃場 〒480-0304 春日井市神屋町字地福1231番地1(R19号 宮ノ上交差点を右折)

第4圃場(果樹) 〒487-0027 春日井市松本町字宮下13番(中部大前)

第5&6圃場(スタッフ研修用圃場) 〒487-0027 春日井市松本町字中田51番地(中部大前)  

第7圃場(mirai kids program & vivre marccie開催圃場) 〒480-0304 春日井市神屋町123(右記地図)

 

上記は農地の番地のため、ナビでは正確に表示されません。

圃場周辺には間違いはありませんので、お近くまでお越しの際はお手数ですが下記連絡先までご連絡下さい。

※日中は携帯にお願い致します

 

連絡先

TEL : 0568-90-1411/090-2948-8136

FAX : 0568-84-6619

公式HP:http://www.doma-vege.com/index.html

 

横島さまの経歴を教えてください

今年の5月で独立して10年になります。独立前3年間は仕事をしながら片手間で農業をやっていたんです。その頃メディアでは、食品偽装、残留農薬などの問題が取り上げられ、有機野菜がいいものとして取り上げられていました。

元々料理を提供する側の仕事をしていたので、食材に対しての関心も高く、興味があり有機野菜について調べてみたんです。そうするとほとんど流通していませんでした。

「こんなにも世の中にニーズがあるのになぜ流通していないんだろう?」それと共に、有機野菜を作る農地や畑がどんどん取り壊され、飲食店に変わっている世の中を見て「飲食店は飽和状態、野菜のニーズはある、なのになぜ誰もやらないんだろう?」そんな疑問を抱いたんです。

そんな疑問に対して、周りの人の答えは「儲からないから」でした。私はそれはあり得ないって思ったんです。単にやり方が悪いだけではないのか?これが今のビジネスを始めるきっかけになりました。

独立前の3年の準備期間は、仕事をしながら、義父の家庭菜園を借りて野菜を作っていきました。目標は3年以内に野菜の売上だけで100万円を目指すというものでした。

これが出来なかったらきっぱり諦めよう。そう思っての挑戦でした。まずは、本を読みながら有機野菜を栽培していきましたが、中々上手くいかなかったんです。また、有機野菜に対しても違和感がありました。そこで調べて到達したのが『自然栽培』です。

今、土磨自然農園で行っていることは、人間が何かをするのではなく、土の力と野菜自身の生きる力で作り出していくことです。その為に野菜が育ちやすくなるような環境を作るということを考えて栽培をしていきました。野菜には脳みそがありません。

なので自分で考えることが出来ませんし、与えられた環境で育つしかないんです。だから私は常に「自分がこのトマトだったらどうしたいかな…?」こんな風に考えています。勿論トマトの声が聞こえるなんてことはありませんよ(笑)この時に大事なのは、その野菜の原産地です。

トマトだったら、アンデスの岩山が原産地です。岩山なので水持ちは悪いし、肥料なんてなくても育つはずです。それを農園で再現する、そうすると野菜は嫌がらずに育ってくれるんですよね。

結果的に、コツコツとブログなどで自然栽培について、私自身の想いを発信して、そんな活動を続け、3年目で100万円を達成することが出来たんです。

土磨自然農園の名前の由来を教えてください

独立前に有機野菜のことについて調べていた時に、日本の畑にある土は化学肥料や農薬によって9割以上は汚染されているという事実を知りました。

しかし土を良くしていくために、何も使わず自然の力で浄化する方法はないのかと考えるようになり、それはつまり『土を磨いていくこと』であると。そこから『土磨自然農園』という名前をつけました。結果的に自分の名前の『龍磨』の磨になりましたね(笑)

 

土磨自然農園の理念は何ですか?

 

『”まち”を変える、”農”を変える、”未来”を変える』という理念を大切にしています。

mirai kids programという子供たちへの職業体験を提供しているのですが、そこでの子供たちの反応を見ていても、『食』が人間の細胞、身体の中も良くしてくれると感じます。

そして身体の中が良くなれば行動や思いも良くなる、そこに住む人を変えることにも繋がります。これが「”まち”を変える」という理念に向かっていきます。

「”農”を変える」は、農業への従事したい人を増やしていきたい、いかないといけないと思っています。今、産地直売所などでも国産のものを置くのが難しくなっています。それだけ農業をやりたいという人が少ないのです。そんな農業に従事する人を増やしていくということは、mirai kids programや就農セミナーの裏テーマでもあるんです。

今は私とスタッフ1人、研修生3人とでやっていますが、今後農業に従事したい人が増えていくことで、点から面へ変化し、農業をやりたい、身体に良い野菜を食べられると言ったら「春日井」となることで、町が変わり、未来を変えたい、そう思っています。

 

人気の野菜やプログラムはなんですか?

野菜に関しては、実はこれが人気とか、あれが人気とかないんです。

常に旬なものを提供しているため、野菜の味がちゃんと主張をしていて、ココの野菜は全然違うと感じてくれています。また収穫したあと、自然栽培だからこそ1週間以上平気で持ちます。お店にしたら高くても日持ちした方がお店的にもいいですからね。

季節の変わり目のことを端境期というのですが、この時期は野菜がちょうど入れ替わるため、物がなくなってしまうんです。そんな中でも良い野菜だからこそ、取引先の方々は、野菜の出荷が始まるのを待っててくれるんですよね。

プログラムに関しては、mirai kids programでしょうか。3か月間を通して、野菜の植え付けから収穫、そして販売までを行っていきます。このプログラムに参加する子供たちの多くは野菜嫌いの子たちなのですが、うちの野菜は食べれてしまうんです。

しかも、何も調理せず、収穫したものをそのまま食べるんです。これには親御さんもとてもびっくりされているんです。大人でも野菜嫌いの方はいらっしゃると思いますが、今までの経験などからだましだまし食べることができている、という方も多いと思います。

一方子供たちは本能で食べます。「苦い、異物感がある、なんか嫌だ」そんな経験があるから、野菜が嫌いになってしまっている子が沢山います。土磨自然農園で作られた野菜は、肥料や農薬など、本来植物が育つのに必要のないものを使っていないので、この異物感がないんで、野菜嫌いな子でも食べられるんです。

また、このプログラムでは、実際に収穫した野菜をマルシェで販売し、そのお金で収穫した野菜を使った美味しい料理を食べます。ただ野菜を作るだけでなく、料理としてお皿に乗るまで、どういう過程をたどって、どうやって経済的活動が行われているか。

そこまで知ってもらうことで、本気で子供たちが農業というものに取り組んでくれていると感じています。

土磨自然農園が名古屋の健康にどういう影響を与えるか

私は理念の「”まち”を変える」これはまち作りにもつながると思っているんです。自然栽培で作られた野菜は、身体にいい影響を及ぼす、これは今の研究結果でも明らかになっているんです。

自然栽培で育てた野菜は「サルベストロール」という自然界最強の抗がん剤と呼ばれる物質を生成してくれます。これは本来だったらあるべき物質なのに、農薬などを使っていることで、生成しなくなってしまっているものなんです。

私はこういった野菜が特別でなく、春日井に行けばそういうものが食べられると思われることで、春日井という”まち”が変わっていくと思っているんです。

今後は幼稚園や保育園の自園給食を行っているところに土磨自然農園の野菜を使ってもらえるような取り組みもすすめていきたいと思っています。勿論給食で食べるだけではなく、休日は家族で農園に遊びに来ることもできます。

家族で同じ話題で盛り上がれることで、子供だけでなくお母さんたちの意識も変わってくると思います。子育てという視点からも食を変え、まちを変えていけると思っています。このように自然栽培を通して、春日井というまちを、そして未来につなげていきたいですね。

 

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