『業界に革命を!』新業態D→STARTで美容・健康事業でチャレンジできる人を増やす 〜株式会社ディースタート 浅倉代表インタビュー

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MBAそしてヘッドハンティング

当時は景気がよかったためかもしれませんが、おかげさまで何社からも内定をもらったのを覚えています。野球をずっとやっていたため、就職するならスポーツ系、もしくはファッションも好きだったのでアパレルかと思っていました。ただ業種で就職活動をしてはおらず、職種で考えていて、営業、もしくは販売をすると決めていました。面接が好きなのもあり、数多くの会社からオファーをいただき、調子に乗って化粧品メーカーも受けてみました。その会社がノエビアでした。数多くの会社から内定をいただきましたが、ふと学生なりに考えたんです。「オファーを断った上で同業他社に行くのは、失礼ではないか」と。スポーツ系やアパレルでは複数の会社から内定をいただいていたので、候補から外し、化粧品業界では唯一オファーをもらっていた、ノエビアに決めました。というかそもそも一社しか受けてなかったんですけどね(笑)

当時ノエビアでは2001年に世界一の化粧品会社になることをビジョンとして掲げていて、そこに強く共感したのを覚えています。そして自分も2001年に日本一の支店長になることを決めました。同期で一番で副支店長になったり、地元名古屋の支店がどん底の時に名古屋の副支店長を任され、半年で立て直しをしたりしました。それらの実績を認められ支店長になり、若手支店長として売上予算達成率No.1、日本一を達成しました。その時は2001年。入社時に目標として設定した、「2001年に日本一の支店長になる」という目標を達成していました。目標を達成した後も、今度は店舗の開拓という面で日本一になり、それらの実績を認められ、東日本No,1の仙台支店、四国の高松支店を歴任し、その後2006年に名古屋でマーケティング開発部マネージャーを任されました。

マーケティング開発部のミッションは「新業態を作る」ということ。副支店長・支店長経験で店舗の売り上げをあげる、市場を開拓するというのは経験しましたが、新業態を作るというのは経験がなかったため、とにかく異業種交流会などに出まくっていましたね。ここで一気に人脈が広がっていきました。ただノエビアのマーケティング開発部マネージャーという肩書きである以上、マーケティング談義に臨んでくる人が来たりして、自分の知識不足を感じていたのは事実としてありました。

その頃スポーツクラブに出勤前に行き、岩盤浴をしながら新聞を読むというのを日課にしていました。ある朝、新聞に「中京大学大学院ビジネスイノベーション研究科社会人大学院生募集」と書かれていたんです。

そして研究科長は、三菱東京UFJ総研社長だった水谷研治さん。これを見た瞬間に「行きたい!」と心が一気に熱くなりました。実際に岩盤浴に入っていたので、暑かったですけどね(笑)。でもそれくらい燃えました。ただ普段22時くらいまでは毎日仕事をしている生活だったので、「通い始めるとなったら定時でオフィスを出る生活になってしまう、OKしてもらえるだろうか?」という不安は脳裏をよぎりました。そしてすぐに会社に話をしに行きましたが、会社や一緒に働いているスタッフの協力も得られ、通えることになったんです。

MBAに通う中で様々なことを得られました。そしてMBAの修士論文におけるテーマ「大都市における新規業態開発の研究」、これがD→STARTの土台になりました。そしてMBA取得後はヘッドハンティングがくるようになりましたね。私は愛工大名電で野球をやっていたのですが、後輩にはソフトバンクホークスの工藤監督とかイチローとか野球界で著名な選手が多々います。私もサラリーマンとして頑張っている自負はありましたが、「頑張っているという自負があっても所詮サラリーマンでしょ?」という気持ちがありました。だからこそヘッドハンティングはサラリーマンとして成功した証だと思いましたね。結果MBAを卒業して1年後にヘッドハンティングにて、ベンチャー企業の専務執行役員として入社しました。化粧品開発、ビューティスクールの前身となる講座を3ヶ月で51講座、化粧品ができてからは松坂屋や通販などで販売していました

経営に携わる中で、やはり自分がオーナー社長としてやりたいという気持ちが強くなり、同年の12月31日に辞め、2012年の3月5日、123・5(Go!)という日付で会社を設立しました。実は2012年3月4日、1234(イチ・ニ・サン・シ)にしたかったのですが、4日は日曜日で登記できなかったんです(笑)。

 

学生と進めた化粧品開発

MBAを取得し、上場企業のマネージャーがヘッドハンティングされ、ベンチャー企業の専務執行役員になったというのは成功事例だったのでしょう、私のポスターを魔除けかのごとく掲示してくれていました。だからこそ、そのベンチャー企業を退職し、「株式会社ASAKURA PRODUCE」という会社を立ち上げ、そのことを中京大学の大学院に報告に行った時は、何か言われるのではとドキドキしていました。そこで「これから何をするの?」と言われ、「化粧品開発をやっていくつもりです」と答えると、その教授から「じゃあうちの学部生に何か教えてくれない?」ということを言われたんです。「じゃあ、ゼミの学生と一緒に化粧品を開発しよう!」と、化粧品開発を教え始めました

学生にとって大きなイベントである、学園祭で発表することをまず決めました。やるからには学生と一緒に本気で考えて、色々なものを作ったんですよ。

例えば、『Regirl』という商品は「17歳の頃の肌へ」というコンセプトで大学2年生と作った商品。20歳の子が17歳の肌を目指すなんて考えられますか?でも、丁寧にヒアリングしてみると、15歳ぐらいだとニキビができてしまう、18歳だと受験のストレスで肌があれる、そう考えると「17歳」が最適だったんですね。発表後は「2年生だけずるい!」となり、3年生もやることになりました。2年生はスキンケア、3年生はメイクで行こうということになり、3年生は就活を控えているのもあり、「就活で勝てるメイク」をコンセプトに進めました。

実は、ノエビア時代に数多くの面接をしていたのですが、みんな黒髪、黒スーツで誰としゃべっているのか分からなくなるんですよ。実体験からもインパクトはあるだろうと思っていましたね。またパッケージのデザインも、お金をかければもちろん作ることはできるけど、学生の子たちの友達でデザイナー希望の子いないか?と問いかけて探させました。するとデザイナー志望の友達が愛知県立芸術大学にいたんですよ。その子の協力を得て、このパッケージを作成したんです。

この取り組みの様子が中京テレビとCBCで取り上げられ、3ヶ月くらい密着取材を受けていました。12分くらいのドキュメンタリーとして放映され、商品も、企画も広く浸透してくれました。ちなみにこれらの商品は私の自己資金から開発致しました。お金は減っていましたが、学生の成長にも触れることができて楽しかったですね。

その後も私自身がコワ―キングスペースを拠点として、活動しながら様々な商品の開発をしていました。コワーキングスペースにいすぎて、周りからはコワーキングスペースのオーナーと勘違いされていました(笑)。

 

D→STARTの構想から3ヶ月で立ち上げ

D→STARTの立ち上げは本当に怒涛の日々でした。コワーキングスペースのオーナーと勘違いされていたからではありませんが、ビルのオーナーさんから「コワーキングスペースをやりたいんだけど協力してくれないか?」という申し出があったんです。私自身が化粧品の立ち上げなども行った経験をもとに、駅から遠いならコワーキングスペースだけではやっていけないな、何かに特化したものがないとダメだと思って、今のD→STARTのミニチュア版のようなものを提案したんです。それが今のD→STARTの前身でもあります。1年3か月くらいやったところでオーナーさんにそのコワーキングスペースを渡して、今のD→STARTの構想を練り始めたんです。ここからは早かったですね。やると決めてから3か月でオープンまでこぎつけました。というのも9月30日が私の誕生日なので、じゃあこの日を決算日にしよう、というところから考え、オープンを10月2日に決めました。ちなみに10月1日は仏滅でした。そこから逆算していきます。工事に1か月、ということは8月31日までにビルと契約しないといけない、それに向けて借り入れしないと…実はここで人生初の借り入れをします。実際にお金が振り込まれるのに2週間かかると聞いていたので面談日は8月10日ぐらいにしないといけないと日程を決め、実際に日本政策金融公庫で面談を行いました。面談が上手くいくように税理士の先生に来てもらっていたのですが、結果私が全部喋ってしまいました(笑)結果的に満額借り入れを行い、オープンに向けて走りぬけていきました。

自動代替テキストはありません。

ロゴもいくつかの種類を作って、Facebookでヒミツのグループをつくり投票を行って決めました。オープンに向けて工事が進む中で、集客としてここで美容ビジネスをやりたい人に声をかけていきました。まだ、工事中で、養生テープなどで区切ったあるだけのスペースを見に来てもらって、説明していきます。ここで入居が決まったケースがかなり多かったですね。やはり、新しくオープンする場所で、入居する方、会員になる方を巻き込んで一緒に作っていく感覚、これがとても大切なのだと思います。実際に今、D→STARTのフランチャイズ店でも工事中の段階から宣伝し、見に来てもらうというのを大切にしており、いわゆる「成功パターン」となっています。

画像に含まれている可能性があるもの:座ってる(複数の人)、テーブル、室内

写真構想から3か月、物件探し、借入、ビジネスモデル、企業理念、名前、ロゴ、全てを同時進行でこなし、何とかオープン前日にお披露目会を行いました。とはいっても、店内はまだ工事中。近くのお惣菜屋さんでお惣菜を買って、ビールを買って、工事をしている中でのお披露目会は今でも本当に記憶に残っています。

企業目標・経営理念を真摯に貫く

 

経営理念として『あなたが美しく輝くために使命感を持って応援します』『世の為、人の為になる新しい価値創造で社会貢献いたします』『CHANGE、CHANCE、CHALLENGEを人間力と行動力で証明します』というのを掲げていますが、私は特に『使命感』というのを大切にしています。使命感というのは自分のを使うという気持ちで取り組むということ。このD→STARTでCHALLENGEする人を、自分の命を懸けて応援しますよという気持ちでやっています。今までマーケティングを専門にやってきたこともあり、D→STARTで起業する方のビジネスVISION グランドデザイン PRODUCEというプロデュースもさせていただいています。プロデュースの中では、その方の「今までの人生をどうやって生きてきたか」、そこから話を聞いていきます。

画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、座ってる(複数の人)、画面、室内

『やらされている』のではなく、今までやってきたことを振り返り、『これから人生をかけてやっていく』という使命感で仕事に取り組むということが重要だと考えています。それが見えればあとは行動するだけですしね。しかし、そこまでが大変、明確かつ具体的な目標を見つけられないから、みんな悩んでしまうし、一歩踏み出すことが出来ないんですよ。だからこそ、15時間くらいかけてじっくりその方の人生に向き合っていきます。だって、使命感を持って仕事ができたら、それが生涯の仕事になるじゃないですか。もちろん「なぜやるのか」といった右脳的な部分も大切ですが、フレームワークなどの左脳的な部分も大切です。両方が機能することで経営はうまく進みます。

もう一つ、使命感を持って会員さんをサポートしていく、会員さんのサポートをするスタッフが生き生きと働ける職場環境を目指しています。一般的には顧客満足度が大切だと世間では言われていますが、私は従業員満足度が大事だと思っていまなぜなら、働いているスタッフの満足度が低く、彼女たちが不満分子だったら私がD→STARTを通して達成したい経営理念は会員さんには絶対に伝わらないじゃないですか。マーケティングの基本はお客様のことをよく知るということ、であればスタッフのこともよく知ることが大切ですよね。スタッフの教育で気をつけているのは『らしさ』です。誰にだって良いところもあれば、苦手なところもあります。パソコンが得意な子や苦手な子、掃除が得意な子、資料作るのが得意な子、お話しするのが得意な子など人それぞれ「らしさ」を持っているからこそ、良いところを伸ばすように気配りしています。これは、長年化粧品メーカーという女性が多い職場でやってた経験があるからこそ体にしみついたことかもしれませんがね。

 

将来の株式会社ディースタートは?

今後のD→STARTのビジョンとしては、まず2022年までに30店舗、10億円企業を目指しています。なんで10億円かというと、私より先に辞めた先輩がヘッドハンティングされて10億円の会社の社長になったのがきっかけです。だったら私にもできないはずがないと思ったからです。D→STARTの場合、大体1店舗300万円/月くらいの売上になると、BEP(損益分岐点)を超え、成功の領域と考えています。年間で3600万円、30店舗で10億円になる。これはFC店も直営店も全店成功することを意味しています。各店舗が成功するという事は、会員さまも多くいらっしゃり、各々活躍しているという事です。要するに本社のみならず、FCオーナーと会員さま全員で成功しようという数字です。2022年に60歳という歳で30店舗達成できたら、2025年に上場、2027年に100店舗というグランドデザインを描いているんです。こうやって店舗数が増えていくと、美容業界が変わっていき、それが新たな美容業界の文化になると私は思っています。

今の美容の課題を考えると、「激務」「低賃金」「人間関係をこじらせやすい」だと思っています。これを『三重苦』と私は勝手に読んでいるのですが…又、エステサロンだと、スタッフの数が10名以下の店舗は全体の92.1%、その中の42.1%はスタッフ数が1人~2人です。というようにほとんどが少人数で店舗を運営しています。にもかかわらず、売上を牛耳っているのは、残りの8%、つまり規模の大きいところが全部取っていっているんです。私はこの残りの92%が活躍できる環境づくりしたい思っているんです。そういう人たちが集まればいい意味で化学反応が起こり、面白いコラボが生まれると。

画像に含まれている可能性があるもの:1人、室内

今後D→STARTの店舗数が拡大していくことで、確実にチャレンジャーは増えます。美容や健康で起業できる人が増えるはずです。『美容や健康で起業するならD→STARTで』そうなっていくと思います。自分でサロン・オフィスを出すと何千万かかるところを、D→STARTだったらチャレンジできる。こうやって、美容や健康で起業する人が増えたら、この業界は確実に変わっていくと思っています。私は起業する人にはここを踏み台にしくれたらいいと思っているんです。ここからスタートして、その後自分の店舗を持てるようになったらいい、だからD→STARTでは卒業プランなんてのもやってるんです。

司馬遼太郎の「竜馬がゆく」の中で、世に生を得るは事をすにあり』というものがあります。世に生を受けたのには訳があり、その人なりにやるべき任務があるはずです。私はD→STARTを通じ、美容起業家が夢に向かいスタートを切れる環境を整え、成功者を一人でも多く生み出す事こそ、この世に生を受けた私の任務だと信じ、これからも使命感で楽しくD→STARTビジネスに取り組み続けて参ります。

 

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