★腸内フローラとは
「あの人凄く沢山食べるのに何で太らないんだろう…」「ご飯減らしているのにな…全然痩せない」というように、同じ量のご飯を食べても、太りやすい人と、太りにくい人がいることはなんとなく皆さん実感しているのではないでしょうか?
「代謝がいい」とか「遺伝」など、様々な理由のが取り上げられる中で、2013年に世界的な科学雑誌「サイエンス」に「腸内フローラの乱れが肥満体質になる原因」という研究が掲載されました。
今回は損な腸内フローラの秘密を解き明かし、やせ体質になる方法をご紹介致します。
皆さん「腸内フローラ」と聞くとどのようなイメージを持ちますか?
なんとなく腸内環境的なかんじかな?と思われている方も多いでしょう。
まずは腸内フローラについてご説明しますね。
私達の腸の中にはたくさんの最近が住み着いています。
その数はなんと100兆以上です。
(中略)このような腸内細菌は人間が食べたものをエサにして、互いに競い合い、助け合いながら生きる「生態系」を作っています。
その細菌たちの生態系のことを腸内フローラと呼びます。
「フローラ」は”お花畑”に近い意味を持つ言葉です。
個性豊かな細菌たちが、腸の中で花のように咲き乱れている、その全体を指すときに「腸内フローラ」と言います。
(引用)NHKスペシャル取材班「腸内フローラ10の真実」
(引用)枻出版社
こんなこと言われても「うーん、なんだか難しそう…」と思われるかもしれません。
身体の中のことで、自分では見て実感することが出来ないのも、にわかに信じられない1つの要因でしょう。
しかも、この腸内フローラが、人間の健康だけでなく、性格や体質、美容にまで影響を与えているなんて、信じられないですよね。
しかし、この腸内フローラを私達が唯一感じられる場所があります。
それは毎日出ている「うんち」です。
水分を除いた便の3分の1は腸内細菌でできているようです。
自分以外の人の便なんて中々見る機会はありませんが、便はその人の個性を表すくらい大切な物だったということが分かりますね。
身の回りでよく耳にするヨーグルトや乳酸菌飲料がお通じに良いと言われているのは、この腸内細菌たちの食べ物になるからです。
腸内フローラを整えて、痩せ体質を手に入れる方法を見ていきましょう。
<Sponsored Link>
★あなたが痩せない理由は腸内フローラにあったかも・・・
「なぜ腸内フローラが乱れると肥満になるの?」「もしかして私が全然痩せないのは腸内フローラに問題があったの?」と気になると思います。
その答えは腸内フローラの乱れによって太りやすくなっている方は『肥満を防ぐ腸内細菌がいない』ということだったのです。
この結果にたどり着くためにワシントン大学のゴートン教授はマウスを使った実験をおこないました。
「肥満の人」と「痩せている人」の腸内フローラを、無菌マウスし、同じ運動量、同じ食事量で1か月育てました。
その結果、肥満の人の腸内フローラをもらったマウスは、脂肪がどんどん増え、太ってしまったようです。
この結果からも、腸内フローラが肥満体質に影響を与えているということが明確になりました。
「肥満を防ぐ腸内細菌ってどんなの?」
「どうやって取り入れればいいの?」と気になってきますよね。
東京農工大学の木村郁夫氏の研究で、肥満を防ぐ腸内細菌というのはバクテロイデスなど腸内細菌だということが明らかになりました。
私達が食べ物を食べると、腸内細菌のバクテロイデスなどが食べ物を分解して、短鎖脂肪酸という物質を出します。
この短鎖脂肪酸という物質は「天然のやせ薬」と言われている物質で、脂肪細胞にエネルギーを蓄えるのをストップする働きを持っています。
しかし、バクテロイデスなどが少ない方は、短鎖脂肪酸を作り出すことができず、脂肪細胞にどんどんエネルギーを蓄えてしまい、脂肪細胞が肥大化してしまうのです。
肥満になる原因に腸内細菌がこんなにも関わっていたとは驚きですよね。
<Sponsored Link>
★やせ体質を作るための方法
では、肥満の人には少ないと言われている、短鎖脂肪酸を作り出すためにはどうしたらいいのでしょうか。
短鎖脂肪酸は、酢酸、酪酸、プロピオン酸という3つの物質の総称です。
この中でも特に酢酸(いわゆる酢)に大きな効果があるようです。
「じゃあお酢を飲んだらいいんだね!!」と思いますが、実際にお酢を飲むだけでも効果はあるようです。
しかし、お酢は血液中に入ってすぐに分解されてしまうので効果が一時的なので、腸内細菌であるバクテロイデスなどに短鎖脂肪酸を作ってもらったほうが効果が長続きするようです。
バクテロイデスなども腸内細菌の一種で餌を食べて生きています。
なので、そのバクテロイデスなどの餌となる食事を私達が摂ってあげることが大切です。
そしてバクテロイデスなどの短鎖脂肪酸を作る細菌たちは「食物繊維」をエサとしています!
【短鎖脂肪酸に必要な食品】
- 野菜
- 穀類
- 豆類
- わかめ
- 昆布
- ひじき
- 梅干し
- 黒酢
「野菜を沢山食べろなんてよく聞くよねー!!」なんて思いますが、痩せる為ではなく、体質を変えるために野菜をとるんだと意識してあげることで、今までの食生活も変わっていくのではないでしょうか。
(参考)
NHKスペシャル取材班「やせる!若返る!病気を防ぐ!腸内フローラ10の真実」(大日本印刷)
コメントを残す