リクルートワークス研究所所長の大久保幸夫さんによると、「仕事で高い成果を上げる」「仕事を楽しむ」ことで評価され続ける為に必要な力は全部で12個あるらしいです。
この12の力を適切なタイミングで、適切な学習をしていくことで、あなたの成長の大きくつながるでしょう。今回は第1の能力である「反応力(リアクション力)」についてご紹介していきます。
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★反応力(リアクション力)とは
◆定義
相手からの投げかけや言葉に対して、反応していることを相手にわかるように表す力。コミュニケーションの基礎中の基礎
◆標準開発年齢
10代~20代
◆もしこの能力がないと
何を考えているのかわからない人に見える。情報が集まってこなくなる。
◆関連能力
愛嬌力、文脈理解力
(引用)大久保幸夫「仕事のための12の基礎力‐「キャリア」と「能力」の育て方」2004年(日経BP社)
反応力と聞くと、ほとんどの人が「私はできているから大丈夫!」と思うでしょう。
しかし、本当に反応力があるのでしょうか?
例えば会議などで、発言も反応も何もせずにただただ時間が過ぎるのを待っていることありませんか?
いわゆる「空気を消す」ということですね。
考えてみてください、これって実はとても簡単ですよね。
一言も発しない、司会者のほうを見ない、メモを取っているふりをする、このようなことをしていれば、その人は会議に必要のない存在になりますよね。
そのときは楽かもしれませんが、社会人としては会議に参加しても意味ない存在として認識されてしまうかもしれません。
人と人とのコミュニケーションは会話だけで成立しているのではありません。
心理学者のマーラビアンは、相手が自分のことを好きか判断している時に、何を見て見極めるかという実験によりこんな公式を導き出しています。
対人態度=表情×55%+音声×38%+会話×7%
見るとわかる通り、表情が占める割合ってとても大きいですよね。
しかし、私たちが会議やコミュニケーションで意識しているのは会話の内容が多く占めている気がします。
折角真剣に会議で意見を発したのに、表情のせいで「あの人は会議に何か不満があるのではないだろうか」なんて思われているかもしれません。
表情による反応力の大切さが身に沁みますね。
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★反応力を磨くことでこんな風に変わるでしょう!
【アクション①】
うなずき
【効果】
うなずきは最も簡単で効果的なコミュニケーションの方法です。
うなずくことで、「あなたの話に興味があります!」と態度で示すことが出来ます。
心理学者のマタラゾの実験でも、うなずく回数が多いほど、相手の発言量が増えるということがわかっています。
つまり、うなずくことで、相手も気分がよくなり、普段だったら話さないことまで、相手に話してしまうのです。
そうなれば相手との距離も縮まりますし、相手からためになる情報を聞くことが出来るかもしれませんね。
「そんなことわかってる」なんて顔をしている人に、沢山話をしたくなるでしょうか?
【アクション②】
質問する
【効果】
アクション①の「うなずく」は誰でもすぐに実践できると思います。
アクション②は少しレベルアップして「質問する」です。
これはただ質問するのではなく「すべての話は質問するように聞く」ということがポイントです。
相手の話を聞いている時、客観的に見て、皆さんはどのように聞いているでしょうか?
なんとなく話を聞いていたり、何かしながら聞いていたり、自分には関係ないと思って聞いていませんか?
そのような気持ちは実はすべて相手に伝わっています。
相手の話のすべてに「質問しよう」と思って聞くことで、聞く態度が変わってきますよね。
それによって相手にさらに良い印象を与え、沢山の情報が集まるようになるでしょう。
反応力は基礎中の基礎であり、できていると思いがちですが、定期的な見直しが1番必要な能力かもしれません。
今一度自分の反応している姿を客観的に見つめ、成長してみましょう。
(参考)
大久保幸夫「仕事のための12の基礎力‐「キャリア」と「能力」の育て方」2004年(日経BP社)
[…] ①反応力(リアクション力) […]