★一発逆転の脳内物質ノルアドレナリンを活用しよう!
皆さん夏休み最終日を思い出してください。
最終日に焦って、泣きながら課題を終わらせたって方も多いのではないでしょうか?
では、夏休みの1か月以上かけても終わらなかった宿題をたった1日で終えることができた理由はなんでしょう。
それは「先生に怒られるから」です。
このように期限が迫り、心にプレッシャーや緊張がかかることによって、考えられないような集中力を発揮する物質、これが「ノルアドレナリン」という脳内物質です。
もう一つ例を見てみましょう。
職場での会議中になんとなく集中力が低下していた時に「こらー!!集中せんかい!!」と大声で怒鳴られるとどうでしょうか?
ハッと目が覚め、集中力が高まりますよね。
このように叱責によって集中力を高める効果も「ノンアドレナリン」の効果です。
このノンアドレナリンは「闘争」「逃走」についての反応を生じさせる脳内物質です。
山でクマに遭遇したら脳が「恐怖・危険」を察知し、ノンアドレナリンを出し逃走を行うという仕組みです。
大昔は狩りで生きてきた、人間に備わった物質と言えるでしょう。
このノルアドレナリンは突発的なストレスや威圧感によって、発揮されます。
仕事場では以下のように使ってみましょう。
(仕事ですぐつかえるノンアドレナリン活用例)
・会議中にメンバーの集中力を高めるために、急に発言を求める
→自分も当てられるかも・・・と集中力UP
・仕事をする時は期限・時間を設定して取り組む
→締め切りがプレッシャーとなり、効率UP
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★恐怖のモチベーションと幸福のモチベーションを使い分けよう!
ノルアドレナリンによって集中力をUPさせることで、仕事を効率化できるということはわかりましたね。
しかし、これを毎日続けると考えてみてください。
「楽しくないな・・・」なんて思いませんか?
実は人間の行動のモチベーションは2つに分類されます。
恐怖や不快を避けるために頑張るというノルアドレナリン型モチベーションと、楽しさやご褒美の報酬を求めて頑張るドーパミン型モチベーションです。
私たちの仕事に当てはめてみると、上司に怒られないために頑張るのがノルアドレナリン型、上司に褒められるために頑張るのがドーパミン型モチベーションです。
皆さんはどちらのモチベーションで働きたいですか?
後者と答える方が多いと思います。
しかし、今回は両方を使い分けることで仕事の効率をあげることをお勧めします。
簡単に説明すると長期的に見るとドーパミン型モチベーション、短期的に見るとノンアドレナリン型モチベーションです。
どういうことかと言いますと、短期的にノンアドレナリン型で目標を達成し、それを繰り返すことで長期的に目標に対して結果、報酬が得られ、ドーパミン型で「よし!次も頑張ろう!」と次に進む。
こんなイメージです。
ドーパミン型は結果からモチベーションが湧くまでに時間がかかるので、それまでにノンアドレナリン型を使うということですね。
またどちらのモチベーションも「慣れ」が出てしまうので使い分けが大切です。
よく「アメとムチ」なんていいますよね。
これも2つのモチベーションを使い分けるのと同じ効果を生みますね。
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★短期集中で結果を出すには、休息の取り方が重要です
短期的に、即効性を求めるにはノンアドレナリン型と説明しましたが、使い過ぎには要注意です。
というのも、ストレスがずっとかかり続けると、ノンアドレナリンは不足してしまい、長期的に不足状態が続くとうつ病に原因にもなってしまうと言われているからです。
そのためにもしっかりとした休息によってノンアドレナリンを「オフ」の状態にすることが非常に大切です。
仕事が大好きだから、休みの人もつい仕事をしてしまっている、休みの日も会社携帯が手放せないなんて人は特に要注意です。
「オフ」状態を作ることで、ノルアドレナリンが必要なときに分泌されるようになり、仕事でのパフォーマンスも上がっていきます。
毎日の仕事のパフォーマンスを上げるためにも、自分が何で「オフ」にできるかを探してみましょうね。
仕事は仕事!休みは休み!これが効率化のカギかもしれません。
(参考)
樺沢紫苑「脳を最適化すれば能力は2倍になる-仕事の精度と速度を脳科学的に上げる方法」2016年(文響社)
[…] (ノンアドレナリンについてはこちらを参照→「恐怖とプレッシャーで仕事効率をあげられる!?」) […]