「明日も仕事か…」 脱社畜を可能にする『マーケット感覚』というスキル

Pocket
LINEで送る

 

★「明日も仕事か…」と疲弊していませんか?

 

「今日も仕事終わったー。明日も仕事か…憂鬱だな」と思っている人は世の中にいっぱいいるでしょう。

ワクワクしながら、前向きに仕事をしている人ばかりではありません。

出勤時に電車を使っている人は毎日憂鬱な顔をしたサラリーマンを見ているので身近に感じると思います。

もちろん仕事を楽しむ工夫は必要です。上司に厳しいことを言われても落ち込まないようにする工夫なども必要でしょう。

よかったら以下の記事も参考にしてみてください。

「やる気なんて無いほうがいい?」モチベーションに依存せず結果を出す3つの方法

2017.10.09

イヤなことを忘れられないと年間36万円の損失! 「忘却術」は現代人の必須スキル

2017.03.15

しかし「今やっている仕事がそもそも自分のやりたいことではない」、「自分の好きなことを仕事にしていきたい」、「会社に所属せず自分の力で生計を立てたい」と思っている人もいますよね。

そういった方々に対して特に必要な『マーケット感覚』という考え方を紹介していきます。

もちろん、前向きに仕事できている人も見てみてくださいね笑

 

<Sponsored Link>

 

★『マーケット感覚』とは?

 

マーケット感覚の説明の前にまずマーケットについて理解していきましょう。

マーケット=市場とは、以下のことであると『マーケット感覚を身につけよう』の著者ちきりん氏は述べています。

・不特定多数の買い手(需要者)と不特定多数の売り手(供給者)が、

・お互いのニーズを充してくれる相手とマッチングされ、

・価値を交換する場所

 

またマーケットの構造と動向を理解するために必要な7つの要素は以下になります。

【マーケットの構造を理解するための要素】

①取引される価値

②買い手=需要者(価値を入手する人)

③売り手=供給者(価値を提供する人)

④取引条件(価格など)

【マーケットの動きを理解し、予測・利用するための要素】

⑤買い手と売り手が取引する動機

⑥それぞれの要素に起こりうる今後の変化

⑦マーケットの中で選ばれるための方法

つまり『マーケット感覚』とは上記の要素を直感的に思い浮かべられる能力を指します。

ただそれではちょっと難しいですね。

難しいのはなぜか? それは要素が7つもあるからです。

一番大切な一つに絞ってみましょう。皆さんはどれが一番大切だと思いますか?

実はこの中で一番大切なのは①取引される価値です。

むしろこれを正しく理解しているということは、すなわち残りの②〜⑦もある一定レベルはおさえていることも指します。

「価値」を理解するなんて簡単!と思うかもしれませんね。では具体例を出していきます。

「価値」を認識するという練習も兼ねて一緒に考えていきましょう。

 

具体例:ライザップ

非常に特徴的なCMで有名なライザップ。

before→afterがしっかりと分かり、かつあの耳から離れない、みんなが真似したくなる音楽。ご存知でない方は一度見てみましょう!

では、このライザップは一体どんな「価値」を提供しているのでしょう?

Googleで「ライザップ」と検索して、

・パーソナルトレーニング

・科学的根拠に基づいた運動指導

・栄養学に基づいた食事管理

などという人がいますが、そうではありませんよ。

これはライザップが提供しているサービスの具体的内容です。

つまりパーソナルトレーニング・運動指導・食事指導といったサービスの名前に過ぎません。

「じゃあどういうこと?」という声が出てくるかもしれませんので、一つヒントになる名言を出します。

ドリルを買いに来た人が求めているのは、ドリルではなく穴である。

ライザップに来た人が求めているのは、パーソナルトレーニングでしょうか?はたまた運動指導・食事管理でしょうか?

違いますね。

求めている「価値」は「2ヶ月で劇的に痩せること」、「今までとは違う自分になること」ではないでしょうか。

これはマーケティング用語でベネフィットとも言います。

ライザップのCMでも「結果にコミットする」と言っています。

「確実に痩せること」というのも価値の一つでしょう。

だからこそライザップは事業を多角化しても数値で証明できるものしか大々的には扱っていませんね。

例えばTOEICの点数を上げるライザップ・イングリッシュ、ゴルフのスコアを上げるライザップ・ゴルフなど。

もちろん今後は「結果にコミットする」というブランドを使ってさらに展開していく可能性はありますけど、話が脱線してしまいそうなのでここまでにしますね笑

ではもう少し踏み込みます。

「ライザップの競合はどこでしょうか?」もちろんコナミスポーツクラブといった大手スポーツクラブだけではありませんよ。

一度自分の頭を使って考えてみましょう。

 

「2ヶ月で劇的に痩せる」という価値で考えると、競合は24/7ワークアウト、Shapesといったパーソナルトレーニングジムでダイエットを専門的に行なっているところでしょう。

ただ「2ヶ月で今までとは違う自分になる」という価値で考えたら、自己研鑽のために行う資格ビジネスも競合でしょう。

特に自分の仕事のために取得する資格よりも、対外的にアピール(自慢?)するために取る資格と競合になりそうです。

アロマを仕事で使うわけでもないのに、アロマテラピー検定を受けるなどですね。

 

ただこれは自分の知性という内面での自己研鑽ですが、「2ヶ月で今までとは違う自分になる」というのは主に外見での変化が大きいです。

そう考えると競合は美容のコンサルティングや美容整形、一人一人にあったファッションや色を提案していくパーソナルスタイリストなどもありえるでしょう。

自分が興味のある会社が提供している価値と競合をざっと考えていくと、『マーケット感覚』はさらに磨かれます。

 

<Sponsored Link>

 

★『マーケット感覚』を使って今の自分を客観視しよう!

 

インターネットがない以前の社会では時間的制約・物理的制約があるため、個々人での相対取引がメインでした。

例えば結婚であれば、知り合いに紹介してもらって…というパターンです。

しかし現代ではインターネットによって時間的・物理的制約はなくなっています。

結婚においても婚活サービスに登録すれば、登録している人の中で市場が出来上がります。

個人でビジネスをするにしても、Webサイトを作り、サイトに訪問する人が増える仕組みを作れば日本全体を対象に商売をすることもできます。

つまり今の自分が提供できる価値をしっかり考えることができればビジネスにすることができるのです。

では『マーケット感覚』を使って自分の提供できる価値を考えていきましょう。

一つ具体例を出します。

 

【具体例:コールセンターでマネージャーを務めるAさん】

Aさん

〈現状〉

私はコールセンターで働いて現在5年目です。

人の相談に乗ったり、悩みを聞いたりするのは得意だけど、直属の上司とそりが合わず、そのことが原因で社内イジメにあっているんです…

周りのスタッフからも嫌がらせを受け、精神的に参っています。

オペレーターとしてお客様の対応をしている時は、怒られたりすることもあったけど親身な対応をすることで、最終的にどの年代のお客様からも信頼してもらえることが多く、優秀なオペレーターとして表彰をもらうこともありました。

今は、精神的にも参っているので、会社を辞めたいと思っているんだけど、できれば企業に属さずに個人で活動したいです!!

Healthcare編集部

〈Aさんが提供できる価値〉

Aさんは相手の相談に乗ったり、悩みを聞くのが得意で、親身な対応ができるからこそ顧客からの信頼を得られる人ですね。

そのことで会社から表彰もされ、評価もされているからこそマネージャーにもなってますね。

つまり相手の話を心から聴ける「傾聴力」や、電話越しでも相手に警戒心を与えない「雑談力」、相手を承認する力もあります。

傾聴のプロとして相手の悩みを聴き、承認することで「相手を前向きな気持ちにできる」という価値を提供できる可能性が高いです。

かつメンタルを崩す人が多いコールセンターでの業務を経験しているので、コールセンターの人向けの悩み相談をすることもできます。

Aさん

〈Aさんのこれから〉

すぐに会社を辞めるのはリスクが大きいため、精神的に大丈夫な限り仕事を続けると決めました。

ただ仕事が休みの日にはクラウドソーシングを使って「悩みの傾聴サービス」を行い、クラウドソーシングを介してではありますが、個人で稼ぎ始めました。

またクラウドソーシングとは別に「電話対応.com」という電話対応に関するサイトを作り、コールセンターでの仕事内容や電話による信頼作りの方法、新入社員向けの電話対応などを紹介し始めました。

そういったコンテンツによってサイトに集まった人の中で悩んでいる人向けに「傾聴サービス」を行い、個人でも稼ぐ手段を構築しようとしています。

「個人による収入>会社からもらえる収入」となったところで独立を進めようと思います!

 

Aさんはあくまで例ですが、自分が持っている価値を理解することで個人でも稼ぐことはできます。

また自分が提供できることを理解していると転職活動でも有利に進めることができ、自分に自信を持つことも可能です。

「明日も仕事か…」と仕事が憂鬱になっている人、「自分で独立したい!」と思っている人は『マーケット感覚』を身につけて、自分に納得のいく生き方をしてみてはいかがでしょうか。

 

(参考)

ちきりん「マーケット感覚を身につけよう」2015年(ダイヤモンド社)

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です