★ストレッチって何?本当の役割と効果
「ストレッチ」この言葉は皆さん聞いたことありますよね。
身体を伸ばす運動や、準備運動などと思い浮かべる方もいるでしょう。
しかし、このストレッチを皆さんなんとな~くやっていませんか?
勿論、ストレッチをすることで身体に良い変化が出てくるので、やるとやらないではやったほうがいいです。
でも、せっかくやるならしっかりとしたストレッチの効果を知って、身体に良い変化を出したいですよね?
今回は、ストレッチの本当の効果と、より効果を出す方法についてご紹介していきます。
ストレッチとは
ストレッチとは「stretch」と英語で言うように「引き伸ばす」という意味があります。
つまり、筋肉と筋肉を「引き伸ばす」というのが、私達が良く使うストレッチと呼ばれるものです。
筋肉というのは、骨と骨を繋ぐ筋線維というものでできており、その筋線維を物理的に引き伸ばすことがストレッチです。
私達の動きというのは、人それぞれ日常生活のあり方によって違ってきます。
例えば、デスクワークの人だったら、ずっと手をパソコンに乗せている動作で固まっていますし、立ちっぱなしの接客業の肩なら、体重を乗せる足の部位によって固まってしまっている筋肉が出てきてしまいます。また、心が緊張している方は、それが身体の緊張、つまり筋肉の緊張に現れるともいわれています。
そういったそれぞれの身体の動かしにくくなっている筋肉の部分を引き伸ばしていくことは、生活のしやすさに繋がってきますよね。
そういったことを実現するのがストレッチなのです。
ストレッチの効果
①身体を整える
人間の関節は筋肉と筋肉が引っ張り合うことで、骨を動かす働きをします。
そして筋肉の重要な役割は「骨を支える」ということです。
想像してみて下さい。
例えば腕を曲げる時には、力こぶと呼ばれる上腕二頭筋が縮んで、二の腕の振袖となる上腕三頭筋が伸ばされます。
上腕二頭筋が縮んでくれなかったら、腕を曲げる機能って起りませんよね。
それが筋肉が骨を支えているということです。
つまり、私達が普段姿勢をまっすぐ保っていられるのも、筋肉がバランスよく骨を支えてくれているからだったんですね。
そんな中で私たちの日常生活を見てみましょう。
スマホを長時間しようしたり、同じ肩に鞄をかけたり、楽な猫背状態で座っていることが多かったりと、生活のクセによって、必ずあまり動かさない筋肉が出てきます。
皆さんの生活を見直してみると、動かない筋肉はどこになるでしょう。
これらの使わなくて、縮んでしまった筋肉はそのまま固まってしまい、猫背やぽっこりお腹、下半身太りの原因、身体の痛みを引き起こてしまいます。
ストレッチをすることで、硬直した筋肉を引き伸ばし、筋肉の長さを整えることで、姿勢や身体の痛みの改善につながります。
②血行不良を改善する
筋肉には血管が通っています。
この血管の中の血液は、筋肉がポンプのような動きを繰り返す事によって血液を循環させて心臓へと戻しています。
この働きを筋ポンプ作用と言います。
しかし、先程の日常の生活のクセや、運動不足などで筋肉が固まってしまうと、正常に血液を全身に運ぶことが出来なくなってしまいます。
(画像)「あんみん整体院HP」より引用
特にふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれ、筋ポンプ作用が働きやすい場所でもあります。
ストレッチをすること、縮んでしまった筋肉が動きやすくなると、血液循環を促進させることができるのです。
これによって、身体に溜まっていた老廃物なども循環されて身体の疲労も溜まりにくくなったり、肩こりやむくみ、冷え性の改善にもつながるのです。
③心を整える
「心を整える?」そんな効果があるのかと驚かれた方もいるかもしれませんが、ストレッチには心を整える効果もあります。
現代社会において、沢山のストレスにさらされている方が多くいらっしゃいます。
人間関係が上手くいかない、仕事が多すぎて休みがないなど心にストレスがかかると、身体というのは緊張するようにできています。
最新の研究からも心の緊張と、筋肉の緊張は相関関係があるという結果もあるくらいです。
これに関係しているのが、自律神経です。
ストレスが溜まったり、仕事に疲れてリラックス取れない状態になると、自律神経の中の交感神経が優位に働きます。
自律神経の交感神経・副交感神経の作用を表した、下記の図を見て下さい。
交感神経と副交感神経は、両方一緒に作用するのではなく、片方が作用している時が、片方はお休みしているというような性質を持っています。
普通の生活では日中に交感神経が優位に働き、夕方から夜にかけて副交感神経が優位に切り替わっていきます。
しかし、この副交感神経への切り替えが上手くいかず、交感神経が優位のまま過ごしてしまい、身体に不調をきたす方が近年増えています。
そしてこの、自律神経の切り替えを、自分の意識のもとに行うことが出来るのが唯一『呼吸』です。
正しいストレッチをすると、呼吸を吐きながら身体を伸ばしていきます。
このように意識して「吐く」という動作を行っていくことで、副交感神経が優位に働くようになり、心を整えるという効果にも繋がってきます。
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★目的によってストレッチを使い分けよう
今までなんとなくストレッチを行ってきた方は、沢山の効果があることに驚かれたかもしれません。
こういった効果があると知って行うだけでも、今までの「なんとなくストレッチ」から卒業することができそうですね。
次はストレッチ種類についてご紹介します。
ストレッチにも種類があり、目的や場面で効果を発揮するストレッチが違ってきます。
是非目的に応じて使い分けてみましょう!
スタティックストレッチ(静的ストレッチ)
多くの方がイメージするストレッチです。
ひとつのポーズで、20~30秒ゆっくりと筋肉を伸ばしていきます。
スタティックストレッチは特に副交感神経を優位にするストレッチです。
筋肉を伸ばしながら、息を吐き、ゆっくりストレッチを行っていきます。
家に帰ってきても仕事のことが頭から離れない、心のもやもやが晴れない、そんな方にはスタティックストレッチがとてもおすすめです。
特に筋肉が温まっている時に行うのが効果的なので、お風呂上りや運動後に行っていきましょう。
[効果]
身体が柔らかくなる⇒肩こり、腰痛など痛み改善、怪我をしにくい、運動の効果を上げる
リラックス効果⇒睡眠の質UP、疲労回復
ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)
カラダを動かしながら、筋肉を温め、動きやすくするストレッチです。
有名なのはラジオ体操です。
これから身体を動かしたいという時に効果的なので、運動前や起床後に行っていきましょう。
朝、ラジオ体操を行うという日本の習慣は、動き出しやすい身体を作り、仕事に集中する交感神経をオンにするという働きがあったんですね。
[効果]
筋肉や関節の可動域を広げる⇒怪我をしにくい、運動パフォーマンスの向上、むくみの改善
集中力を高める⇒仕事に向かう気持ちを高める、集中力や記憶力UP
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★これを見れば完璧!間違えやすいストレッチ方法
皆さん、今までなんとなくやっていたストレッチについて、今まで以上に理解してきましたね。
最後に、間違えやすいストレッチ方法などをご紹介します。
これさえ見ればあなたのストレッチも完璧です。
Q.反動はつける?
静的ストレッチの時に、反動をつけると逆に筋肉が収縮して硬くなってしまいます。
特に身体に痛みがある方は、反動をつけずにゆっくり伸ばしましょう。
アクティブストレッチを行う場合は、ある程度の反動をつけて行ってOKです。
しかし、動き始めは急に反動をつけると身体がびっくりしてしまうので、少しずつ行いましょう。
Q.痛いのを我慢したほうが良く効く?
ストレッチをして痛く感じる位置が、筋肉の張りの限界値です。
痛みが出るまでのストレッチは筋肉の損傷を引き起こすことに繋がりますから、止めておくほうがいいでしょう。
Q.毎日できなければ休みの日にまとめてしてもいい?
ストレッチをすると筋肉はある程度柔らかくなります。
ところが問題なのは、筋肉はまたすぐに硬くなろうとする特性があることです。
ですから、1週間やらないとまた同じような硬い状態に戻ってしまいます。
1日3分でも毎日行いましょう。
Q.パーソナルストレッチって効果的なの?
とても効果的です。
セルフストレッチでも勿論効果はありますが、特にスタティックストレッチの場合、1人で筋肉を伸ばそうとすると、伸ばしている筋肉以外の部分が緊張してしまい、最大限の効果を発揮することはできません。
また、筋肉を正しい方向に伸ばすことで、より効果を発揮する為、専門のトレーナーに伸ばしてもらうと、体感も変わってきます。
自分の固くなっている筋肉がどこなのかというのを知ることができるのも、パーソナルストレッチの魅力です。
ストレッチには様々な種類や効果があります。
なんとなく身体を伸ばしていた方は今日を機に、より効果的な方法でストレッチを行って、健康的な生活を手に入れてみてはいかがですか。
実際にパーソナルストレッチを受けてみたい方はこちらからどうぞ!
(参考)
ストレッチポール公式ブログ「ストレッチの効果すべてと最大限効果を高める方法」http://stretchpole-blog.com/stretch-effect-1405
資格のマナビバ「ストレッチの効果・効能」http://manabiba.tv/article/detail/16
森本貴義「間違いだらけ!日本人のストレッチ」(ワニブックス)
間違いだらけ! 日本人のストレッチ – 大切なのは体の柔軟性ではなくて「自由度」です – (ワニブックスPLUS新書)
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